「株のお姉さん」として株式市場を30年ウオッチしてきた雨宮京子が月一回程度、中小型株レポートをお届けします。中小型株の多くは将来、原石から光り輝く素晴らしいダイヤモンドに変わる可能性を秘めていると考えております。その昔、ソニー <6758> やホンダ <7267> も新興市場銘柄でした。そのような何かヒントになるレポートを簡単に分かりやすく解説したいと思います。

下期は中小型株が優位に?

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(写真=PIXTA)

日経平均株価やTOPIXは年初来高値更新の水準に回復し、日経JQ平均株価も堅調で、バブル期以来27年ぶりの高値となり、時価総額も史上最高となっています。にもかかわらず、それほど高値警戒感がないのはなぜでしょうか。

それは、相場が過熱感や熱気を決して帯びている状況ではなく、もしかしたらあなたの保有している銘柄が上がっておらず、実感がわかないのかもしれませんね。「保有しているのが循環物色の中で蚊帳の外に置かれている銘柄」となっている可能性も考えておく必要がありそうです。

図1:日経平均株価~年初来高値を更新
図1:日経平均株価~年初来高値を更新
図2:ジャスダック平均~高値を切り上げる展開
図2:ジャスダック平均~高値を切り上げる展開

出番が回ってこない銘柄は、その後も長期間出番がないというケースは多く見受けられます。「テーマ性」が地合いにマッチして流れに乗りやすい銘柄か、好業績で出遅れているとみられる銘柄を探すのはどうでしょうか。テーマ株や好業績株なら循環物色の中で、出番が回ってくる可能性が十分あります。

そんな中で「株のお姉さん」の結論としては、「下期は景気動向に左右されにくいテーマ性の強い中小型株が優位」と予想します。北朝鮮問題は解決した訳ではないため、株式市場に重くのしかかるとみられるほか、総選挙の結果次第では、株式市場全体に影響が出てくる可能性もあります。

小池東京都知事が消費税引き上げ凍結を主張し始めたこともあり、野党が善戦する可能性も出てきたため、不透明感が漂っています。不透明感が強くなれば、主力大型株が下がってくる傾向があるため、下期は景気に業績が左右されにくく、テーマ性が強い中小型株に出番が回ってくる可能性があります。