1〜2人住まいには便利な都心の区分マンションに手堅く投資

不動産投資で失敗しているほとんどのケースは、キャッシュフローの悪化によるものです。例えば新築マンションであれば、新築時の家賃が相場よりかなり高く設定してあることが多いです。そのため、5年後の家賃下落を想定したシミュレーションでなければ、家賃下落により赤字になります。

また、賃貸ニーズが弱ければ賃借人そのものがつかないため、赤字になります。逆に最初に想定したシミュレーション通りに運用できるのであれば、地震などの天災の被害などがなければ失敗はあまり考えられないでしょう。それくらいキャッシュフローの良し悪しは重要です。

家賃以外にキャッシュフローを悪化させるものとして、想定外の出費があります。例えば、水回りの修理などです。貸し出しをしてすぐに水回りの調子が悪くなり修理をすることはよくある話です。そのような想定外の出費が、キャッシュフローを圧迫する原因となったりします。

都心の不動産投資を考える場合、よほどの場所や建物でないかぎり賃貸ニーズはあるでしょう。そのうえで、想定外の出費をどう回避して始めるかを考える必要があります。

その点、1棟だと部屋だけでなく建物の外壁や清掃などが必要になるため、想定外の出費が発生した場合、区分所有より金額が大きくなります。月々の管理も、範囲が広くなり清掃などの回数も区分所有と比較して多くなるでしょう。他にも不動産を所有していて管理会社も持っている、不動産管理を専門にしているなどでないかぎりは、管理会社に任せておいた方が無難かもしれません。

出口戦略も、区分所有の方が有利だといえます。出口戦略とは、売却などのことをいいます。最終的に売却を検討する際、人気のないエリアだとなかなか売れないということもあり得ます。その点、都心の人気エリアであれば、想定外の価格をつけない限り流動性は高いと言えます。

ただ、1億円以上になると少し事情が違ってきます。なぜなら、人気があっても1億円の現金を持っているか、持っていなければそれくらいの融資を受けられる層でなければ購入できないからです。その点、区分であれば数千万円なので売却の際も有利でしょう。

レバレッジ効果の恩恵を最大限利用する

都心は土地の価格が高いため、物件価格は郊外の同じグレードの建物と比較すると高いのが実情です。ただ、家賃も高く設定できるので、家賃と経費のバランスを慎重にシミュレーションすることが大切です。その際、レバレッジ効果を最大限活かしましょう。

例えば、3,000万円の物件が利回り5%だったとします。現金を300万円入れてスタートし、経費を引いた残りが毎月2万円だとしたら年間24万円の手残りになります。この場合の利回りは、24万円÷300万円で8%です。レバレッジ効果をうまく利用することで、実際の利回りを上げることができます。あとは最初に投資した300万円をいつ回収するかになります。

出口戦略は大切

不動産投資をする場合、都心だけに限らず出口戦略をきちんと想定して始めることが大切です。もちろん、持ち続けて家賃収入を年金代わりにするという方法もあります。ただ売らなくてはならないケースも考えて運用することが、何かあった時のリスクヘッジになるでしょう。

また、レバレッジで利回りを高くできても、売却時に思ったような利益を確保できなければ意味がありません。最初に投資した費用も売却時に一気に回収するのか、繰上げ返済をしながらキャッシュフローの中から回収していくのかを検討する必要があるでしょう。

ゴールは一つだけではなく、いくつか想定することで選択肢も増え、安定した運用につながります。

人口が減少し高齢化になることで、幅広い年齢層で暮らしに対する考え方が変化しています。少し前までは利回りばかりが強調され、比較的価格の安い郊外のマンションに人気が集中していた時期もありました。しかし生活スタイルの変化で、都心のマンションの賃貸ニーズが高まっています。

都心のちょっと広めのマンションで、手堅い投資を検討してみてはいかがでしょうか。(提供: 不動産投資セミナー

【オススメ記事 不動産投資セミナー】
40代から考える退職金を活用した資産運用
2020年東京五輪に向けた不動産投資の戦略とは
マンション経営やアパート経営の始め方を解説!
ワンルーム投資の失敗から学ぶ成功への3つのポイント
どうやって始めるの? 不動産投資の買い方解説!