資料の中に何を入れ込むか。資料作成においては非常にそこが重要なポイントです。最低限入れ込むべき情報は何でしょうか。そして最適な目次はどのようにして作ればいいのでしょうか?

(本記事は、永田豊志氏の著書『 会社では教えてもらえない仕事がデキる人の資料作成のキホン 』すばる舎(2017年5月24日)の中から一部を抜粋・編集しています)

アプリの「操作ごっこ」に時間を取られない

会社では教えてもらえない 仕事がデキる人の 資料作成のキホン
(画像=Webサイトより 画像をクリックするとAmazonに飛びます)

多くの人は資料を作るときに、いきなりパソコンを開いて、おもむろにワードやパワーポイントを立ち上げ、レイアウトに取りかかろうとします。

アプリケーションの画面を見ながら、「さあ、どんなタイトルにしようか、何色のスライドにしようか」などと本筋から離れたところに時間を消費してしまいがちです。

しかし、資料を作る作業の時間よりも、資料本来の目的を考え、必要かつ最小限の項目は何かをピックアップし、それをどのようなカタチで示すのがもっともわかりやすいのかを考える。そう、まさに考える時間が一番重要なのです。

私たちは実に多くのタスクを抱えて仕事をしています。のんびりアプリケーションの「操作ごっこ」をしている暇はないはずです。与えられた時間の中で、最大限のアウトプット(成果)を出すことを求められています。そのために必要なことは、考える時間と作業の時間を分離すること。

私の場合は、プレゼン資料にせよ、事業計画にせよ、資料作りの前にカフェにこもって、まず考えをまとめます。考えをまとめるまでは、PCは立ち上げません。

さらに言えば、ネットやスマホも持たないほうがベターです。考えを整理するために必要なのは、PCやインターネットではありません。私の場合、ノートと万年筆だけで、ひたすら熟考します。

ノートに、資料の目的、読み手の情報、必要な項目、ページネーション(ページ配分)、場合によってはレイアウトのラフやグラフなどの表現方法なども、どんどん手描きで記載していきます。これが資料の「設計図」となります。

設計図とは、資料の目的と読み手を意識した資料のタイトルと目次、必要な構成要素のリストのことです。

設計図さえあれば、仕上げの作業はそんなに時間がかかりません。

さっさとアプリケーションの画面に必要な事項を打ちこみ、データがあればグラフにしたり、写真などの素材を挿入してできあがりです。

設計図から大きくずれることはありませんし、作業や仕上げに専念できるので、最終的なクオリティはより高くなります。

全体像を把握したら、具体的な項目を

資料の目的や読み手の情報を把握したところで、中に何を入れていくか決めていきましょう。どのような資料においても、おおよそ必要とされる項目というものはあるものです。それは以下のようなものです。

・タイトル
・概要(サマリー)
・目的(ねらい)
・課題(発生している問題▼Before)
・解決方法(提案内容▼After)
・スケジュール(実施の段取り)
・お金の話(費用、売上等)
・運営体制
・FAQ(よくある質問)……などなど。

資料によっては必要のない項目もあるかもしれません。

しかし、おおよそ項目としてピックアップされるものの最大数を引き出しに入れておいて、取捨選択するのであれば、効率良くアウトラインを作ることができます。

スタートダッシュに力を入れる

何事も締め切りはつきものです。資料作成においても、それは同じ。問題はスケジュールの組み方です。

資料作りで無理なく、納期に遅れず、クオリティをキープするための方法は、期間のうち最初の2割に注力することです。

これは、他の仕事のプロジェクトも同様ですが、最初の2割の時間で資料のアウトラインを決めたり、完成イメージのラフを決めたりすることができれば、後は仕上げに向けてじっくり取り組むことができます。

納期に間に合わせるだけでなく、ブラッシュアップして期待以上の成果を出すこともできます。逆に、期間の後半の2割に作業を詰めこむやり方は、時間切れでクオリティの低下は免れません。

これは、私たちにはちょっと懐かしい、夏休みの宿題を思い起こせば納得できると思います。

プロジェクトの頭で一番力を使い、しっかりと足固めすることが大事です。

さて、次項からは、具体的な資料作成のケースに合わせて、どのような目次立てが考えられるか、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。

タイトル、リード、見出しがまず読まれる部分

資料にはさまざまな「コピー」の種類があります。

コピーとは複写のことではなく、広告用語でキャッチフレーズや商品の説明テキストなどを指す言葉です。資料においてもタイトルや見出し、リード(タイトルを補足するための文章)などは、広告業界でいうコピーにあたります。

広告宣伝が目的ではなくても、会社で作成する資料の文章は読み手にとって魅力的である必要があります。

そして、何度も説明している通り、資料は相手の興味を引いて、具体的なアクションを引き出すことを目的としています。人間は感情の動物です。理論的に合っているというだけでは、動きません。そこに、感情をゆさぶる「しかけ」が必要です。

資料のコピーについて重要な順にピックアップすると、

1全体のタイトルとリード
2項目の見出し(パワーポイントではスライドのページタイトル)
3ページ内のキャッチコピー

という順番になると思います。

タイトルは一番大事です。読み手は、資料であろうが、ブログの投稿であろうが、本のタイトルであろうが、タイトルを読んで、次のステップに行くかどうかを決めます。どんなに中身がよくても、タイトルが魅力的でなければ読んでもらえません。

ベストセラー本に学ぶパワーワード

次のような魅力的な本のタイトルからヒントを見つけてみましょう。

・『マッキンゼーで学んだ、最強の○○』
→インパクトのあるキーワード、固有名詞

・『1日10分間で身につく、○○』
→お手軽感、具体的なベネフィット

・『○○する100の技術』
→ボリュームとしてのお得感、内容量がイメージできる

・『なぜ成功する人は○○なのか?』
→答えを確認したい、意外性

もちろん、これら以外にもいろいろなタイプのタイトルがありますが、ここには私たちが気軽に使え、なおかつインパクトを生むことができる方法のヒントがいくつか隠されています。たとえば、言葉としての強さです。

マッキンゼー、トヨタ、グーグルのように誰もが知っていて、一目置いているような企業の固有名詞は強いです。人の名前や商品も同様です。

また、固有名詞だけでなく、「最強」「最高」「唯一」「成功」といった読者をひきつけるわかりやすいキーワードの存在です。たとえば、「体に良い食事」と言われて気にもとめない人でも、「シリコンバレー式、自分を変える最強の食事」と言われると、どんなものか興味が湧いてくるにちがいありません。

このように、読み手に対して強い印象を与えることのできる「パワーワード」の引き出しをいくつか持っておくと、タイトルがググッと魅力的なものになります。

永田豊志
知的生産研究家/株式会社ショーケース・ティービー共同創業者兼取締役副社長。九州大学卒。リクルートで新規事業開発を担当。その後、出版社や版権管理会社などを経て、株式会社ショーケース・ティービーを共同設立。創業11年目で東証一部上場へ導いた。現在は取締役副社長として、経営全般を指揮している。

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