medium_2894914374


アリババの会社概要

アリババグループは、中国商電子取引(EC)大手の会社で、世界70を超える拠点で、190を超える国にインターネットを通じてサービスを提供している会社です。会長のジャック・マー氏は、英語教師をしていた際に、インターネットに出会い、そこに商機をみいだし1999年、アリババを設立しました。全ての人が、身近に信頼できるオンライン取引を実現できるサービスを掲げており、アリババグループの行っているインターネットサービスは、主に3本の柱に分かれています。

企業間取引サイト、オンラインモール、決裁サービスなどを提供しています。主な収益は、オンラインモールで、中国での売上の8割を占めており、米大手オンラインショッピングの「アマゾン」、「イーベイ」を足した取引量よりも多く、圧倒的な収益力を持っています。中でもオンラインショッピングモール、淘宝網(タオバオ)、天猫(Tモール)は、中国ではアリババの一人勝ち状態が続いています。

しかし、まだまだ中国でのインターネットの利用は半数以下といわれており、今後も成長の余地が見込める市場という見方があります。今回のアリババの収益が大幅に伸びたのも、中国でのスマートフォンなどのモバイル端末系の普及の拡大によって、利用者が増え収益が上がったというのが理由のようです。今回の上場は一つの通過点だと話すジャック・マー氏、中国だけでなくアジアへの展開などさらなる成長を推し進める様子です。


アリババ上場の調達額と公募価格、過去のIPO

9月5日、中国の電子商取引アリババは、新規公開株に関する仮条件を米証券取引委員会(SEC)に届け出たと発表がでました。IPO時の資金調達額は、新規株式公開(IPO)価格の仮条件を66─68ドルに引き上げたことで、最大で218億ドル程度(約2兆3370億円)といわれており、フェイスブックの160億ドル、2008年のビザIPOの197億ドルを超えてアメリカ市場最大の調達額になります。

また、2010年の上海と香港で上場した中国農業銀行の調達額約221億ドルも超えてくるのではないかといわれ、この調達額を上回った場合、アメリカ市場だけでなく、全市場規模最大の調達額になる可能性もあります。上場時の時価総額は、1,600億円(約16兆8千億円)程度になる見通しで、これは、米大手アマゾンと同規模程度になる予定です。