世の富裕層と呼ばれる人々は、一体どんな雑誌を読んでいるのだろうか。一般の人々が手にしている雑誌と、どこか違っているところがあるのだろうか。なかなか興味を引かれるところなのだが、日常生活とはかけ離れた存在であるだけに、実態に触れる機会は稀だと言えるだろう。そこでここでは富裕層向けに発行されている雑誌から、富裕層の生活の片鱗を覗いてみることにしたい。

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(画像= MJTH/Shutterstock.com)

SIGNATURE:ダイナースクラブの会員誌

「SIGNATURE」は「お金持ちのカード」として知られるダイナースクラブの会員誌で1961年に創刊された。読者からは、「読ませるカードの会員誌」としての独自性が高く評価されているという。

ダイナースクラブのカードは利用金額に一律の制限を設けていないので、高額商品の支払いや長期の海外旅行の際でも、余裕を持った利用が可能だ。また、グルメやトラベル、エンタテイメントにゴルフといった様々なシーンで活用できる優待サービスも提供されている。それだけに入会の審査は厳しく、ダイナースクラブの会員というだけで保有者のステータスが確立されていることになるわけだ。

そうしたステータスを持つ会員を対象にした「SIGNATURE」は、旅行、食、芸術、経済など多岐にわたる分野において、掘り下げた記事で読者の知的好奇心を満たしてくれる。

PAVONE:心の贅沢を提案するマガジン

「PAVONE」はグラフィックデザインや映像・WEBの制作などを手掛けているKPクリエイションズが年4回発行している、心の贅沢を提案するラグジュアリー・マガジンだ。対象とする読者は、1ランクも2ランクも上の生活、つまり単にお金持ちであるだけでなく、美しいものや風景、歴史や伝統に感動する心を持ち、優しさや品性を忘れない富裕層だという。

雑誌の単価は1500円とリーゾブルなのだが、芸術やファッション、旅やグルメ、美容など、様々なシーンにおいて得られる最高級の心の贅沢に触れ、お金では買うことのできない豊かさとは何なのかを問いかけている。

T JAPAN:全米で最も影響力がある雑誌の日本版

「T JAPAN」は米国で高い影響力を持つ最先端のモード・ライフスタイル誌である「The New York Times Style Magazine」の日本版で、集英社が編集し、朝日新聞社が発行している。富裕層を対象に宅配・郵送形式で送付されるフリーマガジンなのだが、定期購読を希望する人は、送料を支払うだけでWebから申し込むこともできる。

米国版は「The New York Times」紙の一部として届けられており、豊かな知性と洞察力を背景とする記事内容で、全米で最も影響力のある雑誌のひとつだとの評価が定着している。「T JAPAN」はこの米国版から厳選した記事に日本版独自の記事を加え、ファッションや美容、アート、建築、食、旅など、多岐にわたる分野で「世界と日本の今」を伝えるスタイルマガジンとなっている。

NILE’S NILE:真の富裕層だけに「無料」でお届け

「NILE’S NILE」は創刊19年、発行部数3万部の富裕層を対象にした雑誌だ。選ばれたオピニオンリーダーとその家族に読者の的を絞り、なんと毎月「無料」で送付されている。ただし、無料定期購読の対象者については審査があり、しかもその審査基準は公開されていないのだという。

旅行やグルメ、車、ファッション等、いずれも1ランク、2ランク上を行く内容の記事が並ぶ中、資産運用などに関する突っ込んだ記事もあり、主として40代前半の読者が多いという富裕層の購買欲ないしは好奇心を、十分に刺激する情報が溢れている。

多くの事業会社によって「上客」の富裕層

富裕層は、その購買力の懐の深さから、多くの事業会社にとって囲っておきたい「上客」だ。だからこそ、上記のような無料で配布する冊子も存在する。

富裕層には自然とモノ、ヒト、情報が集まってくる。それをどう料理するかも富裕層の重要なスキルと言えそうだ。(ZUU online 編集部)