配偶者や恋人がいる米国在住の人々が対象となった調査の回答者のうち、13%が「夫婦・カップル間でお金に関する秘密がある」と答えた。

この調査はカナダのトロント・ドミニオン銀行が2017年6月に行ったもので、米国に住む1482人(18歳以上)を対象に実施した。

夫婦・カップル間でお金に関する秘密があると答えた割合は、2016年から3ポイント増えている。特に18〜34歳は10人に3人が相手にお金に関するの隠し事をしており、35〜54歳は14%、55歳以上は4%と年齢が上がるほど、包み隠さず話している。つまり、18〜34歳の層で秘密を持っている割合は、55歳以上の7倍を上回っている。

その一方で、近いうちにお金に関する秘密を打ち明けようと考えている割合は、18?34歳の若い層が最も高くて、48%ほぼ2人に1人が「来年には打ち明ける」つもりだという。また、お金の秘密がある割合は、男性のうち16%、女性のうち10%。男性の方が隠し事をする傾向が強いようだ。

お金に関する最大の秘密トップ5

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(画像=zimmytws/Shutterstock.com)

同調査では、パートナーにも言えないお金に関する秘密の中で最大のものを聞いた結果のトップ5も発表された。お金に関する秘密がある人々の中の何パーセントがその秘密を持っているかの割合、およびそれの男女別での割合をこれから紹介していく。

5.児童手当・扶養手当の受給(7%)

児童手当や扶養手当の正確な金額を曖昧にしている、あるいは受給している事実すら内緒にしているケースも少なくはないようだ。女性の方が隠していると思うかもしれないが、実は女性の中の4%、男性の中で8%であった。

4.クレジットスコアの低さ(8%)

欧米で個人の信用力の目安として広範囲に利用されているクレジットスコア。スコアが高ければローンの審査が通りやすくなるだけではなく、就職や賃貸契約など社会生活全般に影響を及ぼす。

クレジットスコアが低い=返済能力が低いことを示す。確かにパートナーには知られたくない事実だろう。男性は(11%、)は女性は(2%)であり、男性は女性のの5倍以上隠している。

3.未返済の学資ローン(8%)

学資ローンは学業のために借り入たもので、浪費が原因の負債ではない。しかし、返済義務があることには変わりない。米国における学資ローンの総額が1.5兆ドルに手が届きそうな近年、「学資ローンを返済している」と正直に話しても恥じ入ることではなさそうなものの、8%が頑なに返済の事実を隠している。男性が9%で、は女性は5%だった。

2.クレジットカードの負債(23%)

衝動買いや浪費癖の抜けない消費者ほど、クレジットカードに依存しがちだ。返済が完了しないうちから次々と新しいものを買ってしまう。返済額が雪だるま式に膨れ上がって行くのも当然だ。

負債総額を知れば相手が驚いたり、あるいは口論に発展したりすることを恐れているのだろう。5人に1人以上が負債額を隠している。女性のうち32%に対し、男性は18%であり、女性の方が隠している確率立がの高い。

1.内緒の口座を所有している(35%)

パートナーが知らない口座にお金を隠している理由は、緊急用や、内緒の買い物・娯楽用、負債の返済用などが考えられる。隠している割合は男性が37%、女性が31%だった。

10人に1人以上が「パートナーの秘密を知ったら別れる」

これらの秘密が明るみに出た場合、「別れる」と答えたのは全体の13%(前年比2ポイント増)。お金の秘密同様、若年層が最も高く(28%)、35〜54歳が15%、55歳以上が7%と、年齢が上がるほど別れる割合が低くなる。男女別で見ると、性別の差では、やはり男性が16%、女性が10%であった。

秘密を頑なに守るのは35〜54歳の男性?

パートナーに秘密を抱えて接するというのは、ストレスの種になるものだ。しかし明るみに出る前に打ち明けるか打ち明けないかは、人それぞれのようだ。「来年打ち明けるつもり」と答えた割合は、秘密を持つ人たちの中で38%。男性は46%でそう考えている割合は女性は25%。

一方「打ち明けるつもりはない」のは全体で35%だが、そう考えている女性は68%、男性は19%だ。女性は男性よりもお金に関する秘密を配偶者や恋人に対して持ちにくいが、一旦持った秘密は頑なに隠そうとする傾向が強い。

来年打ち明ける覚悟を決めている割合は、18〜34歳が45%、35〜54歳が37%となった。

打ち明ける時期に関して、「一緒に住むようになったら(14%)」「婚約してから(9%)」「結婚してから(2%)」など、タイミングを見計らっている層も少なくない。秘密にしたり、打ち明けたりする必要がないように、日頃からお金の管理はしっかりとしておきたいものだ。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)