ワンピースのメディアミックス展開
ワンピースを原作としたテレビアニメ、アニメ映画、ゲームなどのメディアミックスが展開されています。1999年よりテレビアニメがフジテレビ系列で放送されており、東映アニメーション製作のアニメ作品としては最長のロングラン作品になっています。東映の制作したアニメ作品の中では最も長く続いている作品となっています。
小説では、集英社「ジャンプ ジェイ ブックス」より発売されているアニメオリジナルストーリーや劇場版のノベライズ作品があります。児童文学レーベル「集英社みらい文庫」でも刊行されている。映画では、2000年から2002年までは東映アニメフェアの中のメイン作品として上映され、また、2003年からは単独上映されています。
最終累計興行収入は、2010年上半期邦画興行成績ランキング第1位、2010年年間邦画興行成績ランキング第4位となる48億円を記録し、当時の劇場版シリーズ最高記録となりました。ゲームソフトにおいては、バンダイナムコホールディングスが多くのゲームソフトを販売してきました。
バンダイの業績への影響
バンダイナムコホールディングスの決算では、コンテンツ/IP(知的財産)タイトルごとの関連売上が開示されています。決算から、ワンピース関連売上の伸び悩みが見えてきます。
2014年8月5日開示の「バンダイナムコホールディングス2015年3月期 第1四半期決算短信 補足資料」によると、グループ全体バンダイナムコのワンピース関連売上高は、2012年3月期の288億円から2013年3月期の339億円へピークをつけましたが、2014年3月期は21%減の268億円に落ち込み、2015年3月期はさらに18%減の219億円に減少する見込みとなっています。
トイホビー事業【キャラクター別売上〔国内トイホビー〕】に限定すると、ワンピースのトイホビー売上は、2012年3月期の112億円、2013年3月期の83億円、2014年3月期の47億円、2015年3月期は35億円に減少する見込みとなっています。
バンダイナムコの中では、機動戦士ガンダム、仮面ライダー、スーパー戦隊(Power Rangers)の売上の構成比が大きく、ワンピースのような顕著な減少傾向は見られません。とはいえ、機動戦士ガンダム、仮面ライダーも伸び悩んでいます。スーパー戦隊(Power Rangers)だけが、少しずつ売上を伸ばしてきています。以上のように、ワンピースの売上には、翳りが見えてきています。
今後の展開
このように、ワンピースはテレビアニメ、アニメ映画、ゲームなどのメディアミックスが展開されています。バンダイのワンピース関連売上高は、2013年3月期の339億円をピークに、2014年3月期は268億円に落ち込み、2015年3月期は219億円に減少する見込みです。少し、業績に翳りが見えてきました。2014年オリコン上半期コミックシリーズ別1位に「進撃の巨人」が選ばれるなど、2009年から常に1位を堅持してきたワンピースの牙城が崩されています。