「ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック」2018年4月22日の放送分をお届けします。
橋詰 ZUU onlineプレゼンツ
篠原 笑って役だつマネークリニック
篠原 みなさんおはようございます。ファイナンシャルプランナーの篠原充彦です。
橋詰 おはようございます。ABCアナウンサー橋詰優子です。春爛漫ですけれども、うちの双子の息子たちも、ついに小学校に入学しまして。
篠原 おめでとうございます(拍手)。
橋詰 ありがとうございます。ついこのあいだまで赤ちゃんだったのに、ランドセル背負って、小学校に行っていますけれども。毎日いろんなハプニング、トラブルがあってね、突然自分ひとりですべてのことをやらないといけないので、傘は忘れてくる、水筒忘れてくる、プリントも行方不明だ。
篠原 2人ともですか?
橋詰 2人いるので、いろいろどちらかがするんですよ。このあいだついに、弟のほうが上靴履いて家に帰ってきてね。
篠原 そのまま(笑)。
橋詰 そのまま(笑)。
篠原 弟さんのほうが。
橋詰 靴置いてね。だから、取りに行きましたけど。
篠原 一緒に帰ってきてないんですか?
橋詰 一緒に帰ってくるんですよ。
篠原 お前、ちょっと上靴やんか…とか。
橋詰 気付かへんのです、兄もね。いやもう、とぼけた双子ですけどね。
篠原 クラスは違うんですか?
橋詰 クラスは分かれましたね。
篠原 なるほど、なるほど。けど、強くなる時期ですね。
橋詰 でもね、お金もかかります。電車の運賃もかかるようになるし、なんやかんや入場料も取られるようになるっていうことで、子どもを育てるにはお金が必要。今日は私からのリクエストです。ジュニアNISAってありますよね。ジュニアとついていますが、子どものためにお金を貯める、そういう制度なんでしょうね。
篠原 そうですね。前回の収録のときのあとに、ジュニアNISAってどういう制度ですかと、橋詰さんからのリクエストで。
橋詰 そうなんです。先週はNISAとつみたてNISAについてやりましたので、今日はもうひとつのNISA、ジュニアNISAについてお届けします。どうぞよろしくお願いします。
ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック。この番組では、新時代を生きるための経済、金融メディア、ZUU onlineのサポートのもと、最新の経済や金融に関するニュース、資産形成、保険や税金など、ライフスタイルに役だつ身近な情報、リスナーのみなさまからいただいたお金に関するお悩みや素朴な疑問に、もとお笑い芸人の篠原さんがわかりやすくおもしろくお伝えしていきます。今日も電卓片手に、最後までお付き合いください。
5年間で総額400万円が非課税枠に
橋詰 今日はジュニアNISAについてです。まずこの制度についてですけれども、2016年に始まった制度ですね。
篠原 そうですね。これはジュニアNISAっていうタイトルですから、ゼロ歳から19歳までが口座を開設できるという制度なんですね。
橋詰 だから、子どもの名義で口座を作るっていうものですね。
篠原 そうです、そうです。あくまでもお子さんの名義で。そしてもちろん、NISAとついているので、そのあいだ非課税です。運用益とか収益分配金は非課税なんですね。
橋詰 これは大きいような気がしますね。
篠原 そうですね。非課税枠というのも決まっていまして、年間80万円。
橋詰 80万円まで。
篠原 これ、投資対象というのは、もちろん先週言ったつみたてNISAの投資信託もあるんですけれども、それだけじゃなくて、個別銘柄とか、上場している株式、これが対象商品になります。
橋詰 5年という期限がついていますよね。
篠原 そうですね。5年間だけ、自分がお金を拠出できるんですね。ということは、子どもおひとりさんにつき、1年で最大80万円ですので、最大5年間かけたら、総額400万円が非課税枠というふうな形になります。
橋詰 子どもが2人いたら、800万。
篠原 橋詰家は800万を5年間で育てるというような制度なんですね。
橋詰 なるほど。NISAとつみたてNISAは併用できないってルールがありましたけれども、これに関しては、親がつみたてNISAをやっていようが関係ないですもんね。
篠原 大丈夫です。なので、双子のお子さんお2人で、2口座作ることができて、橋詰さんがつみたてNISAをするっていうのは可能です。
注意!18歳まで払い出しは不可
橋詰 これ、5年の期限付きなんですけど、どうしてなんですか?
篠原 これはね、5年間だけっていうところで区切られているんですけど、どうしてかっていうのは、僕まったくわからないんですね(笑)。
橋詰 0歳で始めたら5歳まで。
篠原 5歳までです。
橋詰 ということですよね。
篠原 0歳から始めたら5年間だけ拠出できるんですね。実はここ、注意点がありまして、実際に5年間、ということは今、橋詰さんのお子さんが6歳。ということは11歳まで拠出、5年間を非課税で回るんですけど。11歳になったらどうなるかってことで、実はそこから引き出せないんですよ。
橋詰 引き出せない。いつ引き出せるんですか?
篠原 この制度、18歳まで払い出しは不可なんですね。
橋詰 何歳で始めてもですか?
篠原 そうです。
橋詰 えー!そんなん困りますよ、お金必要なとき。
篠原 (笑)お金必要なとき。なので大前提として、やっぱり教育資金とかね、おじいちゃん、おばあちゃんが教育資金の贈与として育てるというような制度で作られたということなんですけど。
橋詰 なるほど。親が子どもに対してもOKですし、おじいちゃん、おばあちゃんがすることもできるんですね。
篠原 そうです、大丈夫です。もちろんそれは贈与になるんですけど、年間110万円までは非課税ですから、80万円おじいちゃん、おばあちゃんから、ちょっとジュニアNISAの口座に入れといてということで、親が運用していくというような、責任重大な制度ですよ。
橋詰 そうですね。ちょっと待ってください。でも、たとえばうちが今始めます。5年後11歳でしょ。そこから7年間も引き出せないでしょ。その間何もすることができないんですか?
篠原 もちろんそのときに、自分で運用を指示しますから、たとえば持ってる株が、だいぶ上がってきたと。上昇してきたってところで、もちろん売却、売ることはできます。
橋詰 引き出せないのに売却できるんですか?
篠原 そうなんですよ。売却したときの課税は18歳までされないんですね。売却したお金は、課税口座というのに入るんですね。けど、そのお金というのは凍結されていますので、18歳まで、引き出すことができないと。そういうような縛りがけっこうあるのがひとつの特徴です。
ジュニアNISAで子どもの教育資金を作るのは得策ではない?
橋詰 縛りきついですね。
篠原 はい。なのでジュニアNISAと聞いて、子どもの教育資金にいいなと思っても、たとえば上昇しているときだったらよかったんですけど、株価がむちゃむちゃどんと下がったときに、18歳を迎えた瞬間、実際に教育資金って要るわけじゃないですか。
橋詰 そうですね。
篠原 入学までにかかるお金も要るんですよね。
橋詰 けっこう受験にもお金がかかりますしね。
篠原 受験にもかかるし、入学金もかかるしね。あと前期の授業料とかかかるじゃないですか、初めにね。
橋詰 そうだ、そうだ。100万単位でかかってきますね。
篠原 そうですね。私立で120万円とか。だからもっと高いところだったら、医学系だったら400万とか。
橋詰 そんなにするんですか?大変!
篠原 はい。かかるので、これを18歳までに絶対貯めとかないといけないという方には、僕はこれは使えない制度だと思います。教育資金のみで、一生懸命使おうと思っている方が、18歳になって引き出して、目減りしている可能性もあります。
橋詰 ほんとですね。篠原さん的にはこれ、おススメできないんですか?
篠原 (笑)おススメできないというか、教育資金を一生懸命今から、家計もやりくりしながら貯めるよっていうようなご家庭では、ちょっと危ないかもわかんないです。
橋詰 減っているかもしれないし、途中で引き出せないし。
篠原 そうなんです。そして18歳になったら、絶対に入学金の時期がありますので。だって入学金が払えなくて、合格して2週間後くらい入学金を払ってくださいという学校、多いじゃないですか。待ってくれませんから、払えなくて辞退している方もいますので。そういう意味では、要は運用で任してしまうというのは、ちょっと怖いと思いますね。
教育資金をつくるなら定期預金やつみたてNISAで
橋詰 ということは、教育資金として貯めるには、どういう方法がおススメですか?
篠原 これは、こつこつ定期預金だったり。
橋詰 それでいいんですか?
篠原 僕は、確実に要るお金というのは、それでいいと思いますし。もうちょっと言うと、つみたてNISAでもいいと思いますよ。
橋詰 ああ、ジュニアNISAよりもむしろ…。
篠原 はい。つみたてNISAで、ご主人さんの枠がまだあるので、そこでつみたてNISAでこつこつと、いつでも引き出せますし、据え置くこともできます。
橋詰 なるほどね。つみたてNISAって期間が20年間もあるし、なんとなくイメージで老後の資金というようなことを勝手に考えていたんですけど、別に何に使ってもいいんですもんね。
篠原 使ってもいいです。やっぱり積み立てなので、低いときも運用して、ずっと拠出して買っていけますので。そういう意味では、ジュニアNISAには5年間しか拠出できないという縛りと、そこからは指をくわえて見ておかないといけないという縛りがあります。
まあ、こういうご家庭だったらいいかもわかんないですね。おじいちゃん、おばあちゃんが、相続対策として、非課税の110万使いたいと。ただ単に110万あげるのはおもしろみがないじゃないかということで、これ、運用してみろと言って、非課税の枠でジュニアNISAに入れて。一応18になっても絶対に下ろさなくてもいいんですね。
橋詰 そうなんですか?
篠原 実は2年間継続管理勘定って言って、据え置くことができるんですよ、非課税のまま。まだ2年間延長できるんですね、簡単に言うと。
橋詰 20歳までということですか?
篠原 20歳まで。20歳になったら息子さんにそのお金をお渡しして、自分で運用してみるのはどうかねと。ちょっと経済を勉強するという使い方では、使えるのかなと思います。
橋詰 なるほど。だから期限まで手をつけられないというのを、デメリットと取るかメリットと取るか。
篠原 そうですね。だから目くじら立てて、教育資金が!っていうご家庭ではちょっと運用で任せてしまうっていうのが。18のときに、急に大暴落くる可能性もありますから。
橋詰 そうですね。ちょっと怖いですね。
篠原 ちょっと怖いんです。
橋詰 ジュニアNISA、5年間、それが終わったらどうなるかという選択肢については、持っておくという手もあるし、それから引き出せないけれども売却するという手もあるし、ちょっと延長するというようなこともできる。
篠原 保有しておくというのもありですね。
橋詰 難しいですね。
篠原 ジュニアNISAね。
橋詰 こんなカジュアルな名前ついてますけど、実はいろんな落とし穴もあるし、考えなきゃいけないですね。
篠原 ほんと、これ、僕の個人的な意見なんですけど、おじいちゃん、おばあちゃんからお金もらうって、なんかもらいにくいじゃないですか。
橋詰 はあ。そりゃちょっとね。
篠原 言いにくいじゃないですか、息子さん娘さんのほうから。
橋詰 出してもらわれへんかなーって、言いにくいですね。
篠原 ジュニアNISAっていうのができてんでーって、パンフレットぱっとおじいちゃん、おばあちゃんに見せたら、なんやそれって言って、いや、これ年間80万円まで非課税で贈与いけるし、どうかなこれ、勉強にもなるし、と。お金をもらう口実には言いやすいかなと思うんですね。
橋詰 それにはいいネーミングかもしれないですね。
篠原 いいネーミングですよね。
橋詰 国もそのあたり考えているんですかね。
篠原 考えているんですかね。あと運用指図者は橋詰さんですから。親ですからね。
橋詰 そうですね。ということで今日のマネークリニックは、ジュニアNISAについてお届けしました。 この番組は、みなさまからのお金に関するお悩みや相談、素朴な疑問によって成り立っています。お葉書、メール、どしどしお寄せください。
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採用させていただいた方には、番組特製、スリムで携帯にも便利なマネークリニック電卓を差し上げています。
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篠原 さよならー。
橋詰 さよならー。
(提供: 朝日放送ABCラジオ (AM1008 FM93.3))
<MC略歴>
篠原充彦 篠原FP事務所 代表 「笑い」と「お金」を融合させた『お笑いマネー講座』を全国で開催。高校、大学、企業、病院などでおこなっているお金に振り回されないための教養講座は、明るく軽快なテンポでの解説に定評がある。CFPR(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。
橋詰優子 ABCアナウンサー
『純一のシネマに乾杯~Cheers! Looking at you,kid.~(ナレーション)』『新婚さんいらっしゃい!(解説放送)』『スタンダップ(ナレーション)』『橋詰優子のサンデーかうも。』など担当。