昨日の海外時間には、発表された米・4月消費者物価指数が予想を下回ったことから米長期金利が低下しドル売りが強まりました。
今後の見通し
昨日は、発表されたた米・4月消費者物価指数が予想を下回ったことから米長期金利が低下し、ドル売りが優勢となりました。米長期金利は9日に再び3%台に乗せる場面もありましたが、その後反落し、現在は2.96%台での推移となっています。一方ドル円は昨日5月2日以来の110円台に乗せましたが、高値を更新できずに反落しています。ただ、米朝会談がシンガポールで行われることが発表されるなど、リスク選好的なムードもあって、大きく円が買い進まれる状況ではないことから、今晩発表される米経済指標結果が大きく下振れするようなことがなければ、過去2週間余り割り込んでいない108円台半ばを割り込むような動きにはならないと予想します。
110円のドル売りポジションを維持
昨日書いたように上昇局面の110.00円でドル売り円買いポジションを作りました。損切りラインは110.30円に置いていましたが、利が乗っていることから109.70円に損切りラインを引き下げて最低限の利益を確保しながら、108円台での利食いを目指しています。
海外時間からの流れ
欧州時間序盤、米長期金利がやや上昇したことから円売りが優勢となって、ドル円は110.00円台まで、ユーロ円は130.50円台まで上昇しました。しかし米長期金利が反落するとドル売りが優勢となって、ドル円は109.50円台まで下落し、ユーロドルは1.8890台まで上昇しました。一方、BOE(英中銀)金融政策委員会で金融政策の現状維持が予想通り決定されましたが、インフレ見通しが下方修正されたことから、発表前に買われたポンドは反落しました。
NY時間にはいって、発表された米・4月消費者物価指数が予想を下回ったことから米長期金利が低下しドル売りが強まって、ドル円は109.30円台まで下落し、ユーロドルは1.1940代まで、ユーロ円も130.70円台まで上昇しました。しかし米長期金利がすぐに反発したことからドルも買い戻され、ドル円は109.60円台まで上昇し、ユーロドルは1.1870台まで、ユーロ円も130.10円台まで下落しました。
NY時間午後にかけて再び米長期金利が低下するとドル売りが優勢となって、ドル円は109.30円台まで下落し、ユーロドルは1.1930台まで、ユーロ円は130.50円付近まで上昇しました。
東京時間にはいって、仲値にかけて円売りが強まりましたが、仲値が決まったあと円が急速に買い戻されました。
今日の予定
今日の海外時間には米・4月輸入物価指数、米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)の発表が予定されています。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp