金曜日の海外時間には、ドル売りが強まる場面もありましたが、発表された米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が予想を上回ったことから円売りが強まって、ドル円はレンジ内の取引でした。

今後の見通し

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(画像=PIXTA)

先週10日に再び110円台を付けたドル円ですが、すぐに反落して結局4月後半から3週間近く続いているレンジ内の取引が続いています。その中でも、それまではドル高+円高の展開だったところから、先週半ばからはドル安+円安へと変わって、クロス円が全般的に上昇しています。材料的にはトランプ大統領がイラン核合意からの離脱を表明してリスク回避が強まってもおかしくないようなタイミングでむしろ逆の動きとなっていますが、材料はともかくNYダウや日経平均株価などが前週上昇したことが原因と考えられます。

そんな中ドル円相場は、ドルと円の強弱が同じ方向に動いていることからレンジ取引が続いていますが、その中でも上値が重い展開が続くと予想しています。

110円のドル売りポジションを維持

木曜日に110.00円でドル売り円買いポジションを作りました。ドル円は上値が重い展開となっていますので、109.70円に損切りラインをおいて利益を確保しながら、108円台での利食いを目指しています。

海外時間からの流れ

欧州時間序盤、特段の材料はありませんでしたがユーロ売りが優勢となって、ユーロドルは1.1890付近まで、ユーロ円は130.00円付近まで下落しました。その後米長期金利が低下するとドル売りが優勢となって、ドル円は109.20円付近まで下落し、ユーロドルは1.1950付近まで、ユーロ円も130.60円付近まで上昇しました。

NY時間にはいって、米・4月輸入物価指数が弱かったこともあってドル売りの流れが続き、ドル円は109.10円台まで下落し、ユーロドルは1.1960台まで上昇しました。しかし発表された米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が予想を上回ったことから米長期金利が反発する中ドル買いが優勢となって、ドル円は109.40円台まで上昇し、ユーロドルは1.1930台まで反落しました。

ただこのドル買いは続かず、NY時間午後にかけ、ドル円は109.20円台まで下落し、ユーロドルは1.1950台までまで上昇しました。

今日の予定

今日の海外時間には主要な経済指標の発表は予定されていませんが、メスター・米クリーブランド連銀総裁、ブラード・米セントルイス連銀総裁の講演が予定されています。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOお客様コンサルタント。Twitterでも情報発信中 高野やすのり@takano_fxp