民間の保険会社の概要
国民健康保険などの公的な保険はあるものの、日本ではほとんどの人が保険会社の何らかの保険に入っています。保険会社の保険といっても、生命保険から、住宅保険、自動車保険まで、さまざまな種類の保険があり、人によって必要とする保険の種類は違ってきます。
ここでは、保険会社から出ている商品にはどんな種類のものがどのくらいあるのか、網羅的にご紹介したいと思います。
死亡保険・医療保険・がん保険について
予期しない出来事により発生する、生活にかかわる、経済的な負担を補償する保険をあわせて生命保険といいます。死亡保険、医療保険、がん保険などは生命保険の代表的なものです。平成25年7月時点で生命保険協会に加盟している保険会社は、全部で43社あり、それぞれの会社から、多くの商品が出ています。
一般的な保険としては、死亡保険に医療保険やがん保険を特約としてつけて加入している人が多く、それらに加えて、さらに介護保険や傷害保険などの特約をつける人もいます。
そのようなセットの商品では、契約の更新が65歳ごろまでに制限されていることが多く、その場合は必要に応じて、65歳以降に新たに保険に入り直さなければならない場合もあります。
また、最近では、各保険について、最も自分に適した商品を個別に選ぶ人も増えています。
①死亡保険
生命保険境界に加入している保険会社のなかでは、31社が死亡保険を扱っています。死亡保険にはさまざまなタイプがあるため、1社で複数の商品を扱っているところも多く、商品の数では200以上に登ります。また、他の保険と死亡補償を組み合わせた複合的な商品も多くあります。
②医療保険・がん保険
死亡保険と並んで、医療保険・がん保険を扱っている保険会社も多く、保険協会加入の保険会社の中では、31社で扱っており、商品の数は医療保険・がん保険合わせて合計で、150以上に登ります。
③介護保険
介護が必要になった際に経済的な負担を軽減するために、保険金が支給されます。生命保険境界に加入している保険会社の中では、10社が合計10商品の介護保険を扱っています。
貯蓄タイプの保険
貯蓄タイプの保険として最も一般的なのは、こども保険(学資保険)、個人年金保険、養老保険などがあります。こちらも、いざというときの資金になるため、生命保険の一種になります。一般の銀行で貯蓄するより、利率が良いのが特徴です。
生命保険協会に加入している保険会社の中では、個人年金、学資保険など合わせて、31社で250以上に上ります。
①こども保険(学資保険)
学資保険のほうが良く耳にする名前ですが、保険の種類としては正確な名前はこども保険になります。子どもの教育資金の積み立てが主な目的で、多くの商品では、保護者が死亡したり高度障害になった際には、それ以降の保険料が免除され、満期にはきちんと全額補償が受けられます。
②個人年金保険・養老保険
個人年金も養老年金も60歳または65歳まで積み立てをし、その後、老後の資金として毎年決まった額を年金として受け取れる(一括で受け取れるものもあります)、貯蓄タイプの保険です。
両者の違いは、養老年金には満期の保険金と同額の死亡保障がついていることです。そのため、生命保険料控除では養老保険は死亡保険のひとつとみなされて、個人年金保険料控除の対象にはなりません。
住宅に関する保険について
住宅に関する保険には、火災保険、家財保険、地震保険があります。これらの保険は損害保険の一種になりますが、日本損害保険協会には、平成26年1月の時点で、27社が加盟しています。
住宅に関する保険は、保険の商品によって、補償される内容が細かく決まっていますので、契約前に、自分に必要な補償内容がきちんとそろっているか確認する必要があります。
①火災保険・家財保険
住宅に関して最も一般的な保険が、火災保険になります。家財保険は、大手の保険会社の中には、火災保険のうち家財の部分を保証する部分として、火災保険とセットになっているものもあります。
賃貸住宅の場合は建物に対して火災保険をかけることができないので、家財保険として扱っている場合(アメリカンホーム保険会社、アイアル小額短期保険、日新火災など)や、賃貸住居者用の総合保険として扱われている商品(三井住友海上など)もあります。
火災保険については、日本損害保険協会に加盟している14社の他にもいくつかの生命保険会社で扱っています。また、保険会社以外では、全労災、生活協同組合、各都道府県民共済でも扱っています。
②住宅総合保険
住宅総合保険は、火災に加えて、その他のいくつかの原因による住宅と家財の損害について補償してくれる保険です。水災や自動車などによる住宅の損壊、盗難などにも対応してくれます。
③地震保険
家財保険は火災保険の一部なので、ほとんどの場合地震での損害を補償してくれません。そのため、必要があれば別途地震保険に入る必要がありますが、逆に一般的には、地震保険だけでは入ることができません。