百貨店の「外商」という名前を聞いたことがある人も多いだろう。外商といえば、即座に富裕層のイメージが思い浮かぶ人も多いかもしれない。しかし、その実態を知っている人は少ないのではないか。具体的にどのようなサービスを受けることができるのか、外商メンバーになるための方法などについて解説する。

富裕層,外商
(画像= carlo dapino/ Shutterstock.com)

百貨店の外商とは?

外商の歴史は意外と長く、そのルーツは江戸時代の呉服屋であるといわれている。呉服屋が武家屋敷を廻り、注文を聞き、支払いは年2回というのが、一般的な形であったようだ。

百貨店は、もともと「現金掛け値なし」というところからスタートしたビジネスであったが、一方で、上得意に対しては御用聞き商売を行っていたようだ。現金掛け値なし以前は、外商のようなスタイルが一般的であり、その流れが今も残っているといえる。

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外商では、どのようなサービスが受けられるの?

では実際、外商ではどのようなサービスを受けることができるだろうか。百貨店各社ともに、外商は上顧客だけに向けたサービスなので、そのサービス内容を公開しているところは少ない。大きく分けて、外商から受けられるサービスは2つある。

1つは「御用聞き」サービスだ。一般的な外商は、このサービスがイメージになっているだろう。販売員が、顧客の家を廻り、その顧客の趣味や嗜好を把握しながら、彼らが欲しいものを提案するというスタイルだ。実際、販売員が取り扱うものは幅広く、洋服や宝飾、美術品などから、車や観劇のチケット、さらには旅行まで手配が可能だそうだ。百貨店の外商に買えないものはないと言われていた時代もあったという。しかし、買い物チャネルの多様性が生まれてきた現在では、そのニーズは減少しつつある。

もう1つのサービスは、外商が提案する様々なイベントだ。よくあるのは、外商主体の食事会などだ。外商を使うような企業は日本でも限られており、そのため、外商顧客を複数の百貨店で取り合うというケースもある。そういった時に重要なのは普段の関係性になる。そのため、外商の販売員は顧客との関係強化のため、顧客にプレゼントをしたり、食事に招待したりなど様々なサービスを提供している。外商向けのイベントも行われている。また、あまり知られていないが、外商の販売員は値引きできる枠を持っており、顧客のために値引きを行うこともできる。外商のサービスは、我々が思っているより幅広いと言えるだろう。

最近では新しい富裕層の獲得のために、オンラインでの営業活動を勧めているところも多い。大丸松坂屋では「コネスリーニュ」と言うサービスを、高島屋では「イーサロン」を富裕層向けに展開している。オンラインで注文があれば外商員がサービスを提供する、というサービスがある。

百貨店の外商メンバーになるには?

百貨店の外商メンバーになるには、どのようにすればよいのだろうか。外商メンバーになるには「百貨店で多く買い物すること」と「既存メンバーに紹介してもらうこと」の2つがあると言われている。百貨店での買い物の額も公開されているわけではないが、既存のカードの優待が100万円以上の買い物までランク付けされていることを考えていると、少なくとも年間150万~200万円を使うことは必要かもしれない。

そういう観点では、既存メンバーに紹介してもらう方が、早いケースもあるだろう。しかし、紹介されても必ずしも外商メンバーになれるわけではなさそうだ。実際、外商メンバーになるには、ある程度の収入や資産が必要と言われている。

百貨店の外商はサービスの幅が広い

百貨店の外商メンバーになることは大変だが、メンバーになれれば、通常百貨店で買い物する以上に様々なサービスが受けることができる。流通チャネルは多様化が進んでいるが、機会があれば、ぜひ活用してみたいものだ。(ZUU online 編集部)

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