(本記事は、尾崎式史氏の著書『株でゆったり月20万円。「スイングトレード」楽すぎ手順』ぱる出版、2018年4月16日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

「スイングトレード」楽すぎ手順
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

【『株でゆったり月20万円。「スイングトレード」楽すぎ手順』シリーズ】
(1)株投資に勝てるようになる「3つの分析方法」とは
(2)初心者が陥りやすい投資のミス その原因とは?
(3)相場の暴落を事前に察知する4つの指標とは?

大局的、俯瞰的思考を大事にすれば利益はついてくる

「スイングトレード」楽すぎ手順
(画像=SIBAShouse/Shutterstock.com)

相場を始めた人が陥りやすいミスのひとつが、大局的なトレンドを把握せずに、個別銘柄を買いまくるということです。

確かに、何も考えずに相場に突っ込んでも勝てることはあります。時には、大勝ちするような局面にも出くわす可能性もあります。

こんな局面って、相場で何が起こっているのでしょうか?

何も考えずにお気に入りの個別銘柄に飛びついたにも関わらず、その個別銘柄の上昇力に上手く乗れただけでなく、相場全体の上昇基調にも乗れたから大きな利益になったのです。

もちろん、当の本人はそんなことに気が付いていませんが。

これをビギナーズラックと言いますね。たまたま上手く大勝ちできたにも関わらず、「俺は株に向いている、大金持ちになれる!」って勘違いが始まります。

運が良ければ、しばらく勝ち続けていくのですが、勝ち続けていけばいくほど、利益が大きくなっていきます。そうすると、勘違いのレベルも大きくなっていきます。

こうなってくれば、一度に投入する投資金額も大きくなってきます。そんな頃に相場が転換点をむかえます。

もちろん、本人は相場全体に目を配る余裕も知識もありませんので、気がつくことはありません。そして、じわじわと負け始めたころに、逆張りのトレードをし始めます。

そして、この後どうなるのか?

想像するのは容易ですね。

損を取り返そうと、一発逆転逆張りトレードへ突入します。相場から退場するよくあるパターンです。

もし、相場全体を観察する知識があれば、無理なトレードも、大きな損も避けれたのに。

もうひとつ、よくある事例を紹介します。

ある程度経験を積み、株で毎月コンスタントに利益が出ているとします。

例えば、ここ6ヵ月間コンスタントに毎月100万円の利益を出したとしましょう。

しかし、今月に入ってからなんとなく調子が悪い。損を取り返そうと無理をしたトレードも重なり、月半ばというのに損失は100万円となっています。

同じ投資手法でトレードしているにも関わらず、利益でなく、損失を被っています。振り返って考えてみても、そんなに大きなミスをしているとは思えず、

なぜかロスカットトレードを連発させてしまうのです。実際、相場に向かうとよくあることです。私も何度も経験しました。

では、相場で何が起こっているのでしょうか?

相場のトレンドが変わったのです。

経験上、もみ合い局面に入っていることも多いです。もう少し詳しく解説すると、トレンドの終わりには値幅が小さくなりますが、この局面を積極的にトレードすると、ロスカットトレードが増えるのです。

まさしくこの局面に巻き込まれた状況です。

暴騰や暴落という強烈なトレンドだけでなく、それなりの大きなトレンドの中でトレードしていると、多少のエントリーポイントのミスはトレンドが助けてくれます。

ただ、トレンドのパワーが弱くなった時に、このことに気付かず、今まで通りにトレードしていると、ロスカットが続くことになります。

強いトレンドが出ている時には、そのトレンドの波に乗っていれば利益につながります。ただ、その強いトレンドがずっと継続するわけではありません。そのうち、トレンドが弱くなり、場合によってはトレンド転換となるかもしれません。

トレンドの終焉はもみ合い色の強い動きになることも多く、これに巻き込まれればロスカットトレードが連発します。

このようなロスカットトレードが連発するのは、相場全体の観察が足らないことで起こります。ここに相場全体をしっかりと観察する重要性があります。

小さなロスカットでも何度も続くようであれば、相場全体をしっかりと観察し直すことを心掛けたいですね。

では、そんなもみ合いの局面を見極めるにはどこを見ればいいのでしょうか?

実は、チャートからもみ合い局面を見極めるのは簡単です。なぜなら、株価はヨコヨコ推移をしているので、視覚的にわかりやすいです。

ただ、これだと感覚的になってしまいますので、もう少しイメージがわくように定義付けしたいですね。

一般的に、もみ合い相場とは、方向性がなく、値動きが小さい状態の相場のことを言います。5・25日移動平均線分析を前提に定義すると、もみ合い相場とは、5日移動平均線、25日移動平均線のどちらか一方、もしくは両方が水平に推移している相場を言います。

株は上がるか、下がるか、確率は2分の1だとよく言われますが、実際に相場に向かうと上にも下にも行かず、ゆらゆらともみ合い局面に巻き込まれることが多々あります。

これに巻き込まれると、含み益になったり、含み損になったり、を繰り返し、ストレスのたまるトレードとなります。

また、大きなトレンドにあとにはもみ合い局面に入ることも多いです。

大きなトレンドに乗って大きな利益を出したにも関わらず、もみ合い局面に巻き込まれ、利益を吐き出してしまうので注意が必要です。

話が多少ずれましたが、ひとことでまとめると、相場は上昇、下落、もみ合いのつのトレンドがあり、これを見極めるのが最重要ということです。

そして、上昇局面は買いで攻め、下落局面は売りで攻め、もみ合い局面は様子見、というスタンスがベストということです。

言われてみれば当たり前のことで、イチイチわかりきったことを言うなって感じですが、これが出来ないんですよね。笑

尾崎式史(おざき・のりふみ)
株式会社トレードライフコンサルティング代表取締役。関西大学工学部卒業後に大手専門学校で会計学、日商簿記などの講師をつとめるかたわら、様々なネットビジネスの設立に参画。2000年頃から本格的に投資家に転進。2005年に勝ち組投資家を育成するため、投資スクール『尾崎塾』を開講。また、多くの個人投資家からの熱い要望に応えて、全国各地でセミナーや講演会を行う。無料メルマガ「初心者でも株でしっかり月20万円」の発行者(読者数は7万人)でもある。現在は、プレーヤーに戻り、相場と対峙する日々を送っている。著書は『株で1億円!このエントリーチャンスを狙い撃て!!』ほか多数。