最近ではインターネット上で詳細な賃貸物件検索ができるようになりました。部屋を借りたいと考える人は、不動産業者を訪ねる前に、まずネットで、「賃料」「駅距離」「間取り」「こだわり条件で2階以上」など、様々な条件を入力して検索を行います。その際、「駅からの距離」は多くの人が外さない条件です。検索サイトでは駅からの徒歩時間を1分、5分、7分、10分、15分、20分以内と細かく選択できるようになっており、入居者が物件を選ぶうえで駅からの距離は重要な条件であることを表しています。

近年、駅周辺のマンションも増加し、中には駅直結の物件(勝どきビュータワーや白金タワーなど)も少なくありません。駅直結の物件は低層階にスーパーやスポーツジムなど、マンション内で大方の用事は済ませられるようさまざまな工夫がされており、立地的優位性以外の面でも人気が保てるように設計されています。

「駅近」という条件は、優良な投資マンションにも求められる条件といえます。今回は駅近マンションの投資物件としての魅力を掘り下げていきます。

一番の魅力は、やはり…

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(画像=Milkovasa/Shutterstock.com)

駅近マンションの魅力は、なんといっても利便性です。駅に近く、かつ駅周辺の商業施設にも近い条件は入居者にとって魅力的です。

駅近マンションは不動産投資においても人気が高いため、しばしば販売価格が高めに設定されています。駅の同一需給圏内においても、駅近物件とそうでない物件とでは利回り計算上、1~2%ほど乖離する場合もあり、価格に直せば同一専有面積において数百万円の差が出ることもあります。このような価格設定でも順調に売買されるのですから、駅近マンションの人気は根強いといえるでしょう。

強いて難点を挙げるならば、周辺環境です。駅周辺は繁華街になっている場合が多く、人通りや交通量が多くなっています。また、郊外に比べ騒音の問題が起こりやすく、また不特定多数の人々が行き交うことから不審者の侵入に気付きにくいという面もあります。そのため、こうした立地のマンションでは、オートロックはもちろん、防犯カメラや入退室管理ステムの導入が望まれます。

駅近は賃料収入を安定させやすい

不動産投資における駅近のメリットは入居付けです。「駅から遠くても入居は決まる」という声も聞きますが、それでもやはり都心の駅近物件の方が、圧倒的に入居は決まりやすい傾向にあります。

ただし、「ターミナル駅なのか、各駅停車しか止まらない駅なのか」など、駅によってその魅力に差があり、一概に駅距離が近ければいいというものではありません。また、物件情報に表示されている最寄り駅が、一番利用しやすい駅とは限らない場合もあります。物件選びの際には、それぞれの駅までの距離、周辺状況を実際に確認することが大切です。

駅近は資産価値が落ちない

不動産投資を始めるにあたっては、出口戦略、すなわち売却できる価格を考慮する必要があります。

多くの投資家が注目している人気エリアであれば、高い価格の買い手が早い段階でみつかるでしょう。東京でいえば、青山、麻布、広尾、その他の山手線内、吉祥寺、武蔵小山などの人気エリアでは、販売戦略を間違えない限り、高い値段で売り抜けることも可能でしょう。一方、不人気エリアでは、いかに低い価格を提示しても買い手が付かないことが起きるかもしれません。

各駅間の格差や一部の人気立地を考慮せず、機械的に物件を選択するのであれば、「駅近」が最も間違いのない選択となります。なぜなら、都心部における賃貸ニーズの内訳は、多くをオフィスワーカーが占めているからです。多くのオフィスワーカーが、毎日の通勤に駅を利用するため、通勤に便利な駅近から物件を探し始めることは、想像に難くありません。そこから間取り、築年数など、総合的に好条件の物件を探していくのです。したがって、駅近というだけで、安定した賃料、駅からやや離れた場所の相場よりも、高い賃料を期待できるのです。

駅は一度造られると、取り壊しされることはほとんどありません。そのため、長期にわたり高い資産性を堅持することが可能となります。駅近による人気、資産性を維持できれば、不動産投資で損をする可能性も低くなります。不動産投資に初めて挑戦される方は、空室リスクの少ない「駅近物件」からチャレンジしてみることもよいといえるでしょう。(提供:Incomepress


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