ネット上でお金を借りたい人(個人・企業・事業)とお金を貸したい人を結びつけるソーシャルレンディングが注目されている。金利は年3%程度から年10%を超える案件まであり、さらに最低投資金が1万円からのところがほとんどで、手軽に始められることが要因だ。しかし貸し倒れリスクもあり、金利だけに目を取られていると危険だ。今回は国内の代表的なソーシャルレンディングサービス4社を比較してみた。

ソーシャルレンディングは良い条件の案件があると応募が殺到し、すぐに募集上限金額に達してしまう可能性がある。そのため、複数の口座を開設しておき、良さそうな案件が出たら早めに応募するのが得策だ。また、複数の口座に分散投資することで上記の運営事業者の破たんリスクを抑えることもできる。ここでは代表的な日本のソーシャルレンディング会社4社を紹介しておこう。

大手金融グループに属する信頼性が魅力の「SBIソーシャルレンディング」

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(画像=Peshkova/Shutterstock.com)

不動産担保ローン事業者ファンドやオーダーメード型ローンファンド、カンボジアローンファンドなどを取り扱っている。大手金融グループの子会社が運営しているから100%安全というわけではないが、金融事業において信頼性や資本の安定性があるのはアドバンテージと言える。最低投資金額は1万円、予定年間利回りは3.2~10.0%(2018年10月10日現在)。
https://www.sbi-sociallending.jp/

プロが厳選した不動産投資案件がそろう「Owners Book(オーナーズブック)」

創業以来増収増益を続ける上場企業のロードスターキャピタル株式会社が運営しているソーシャルレンディング・不動産投資クラウドファンディング事業で、プロが厳選した不動産投資案件(マンション・商業ビルなど)に少額から投資できる。最低投資金額は1万円、実績利回り(年換算)は年4.5~14.6%(2018年10月10日現在)。
https://www.ownersbook.jp/

世界各国に融資を行う「CROWD CREDIT(クラウドクレジット)」

世界各国の個人・事業者に融資を行うソーシャルレンディング(投資型クラウドファンディング)だ。新興国向けの支援ファンドが多いため、債務不履行(デフォルト)や為替変動リスクを考慮する必要はあるが、その分利回りが良いのが特徴と言える。主要株主は伊藤忠商事。最低投資金額は 1万円、期待利回りは約2.5%~13.0%(2018年10月10日現在)。
https://crowdcredit.jp/

投資期間が短めの案件を多く取り扱う「LENDEX(レンデックス)」

1年以内の期間が短い不動産担保付きローンファンドを多く取り扱っている。短期の案件なら資金の流動性が確保される上、長期の案件に比べて破たんリスクが抑えられるといったメリットがある。またリスクを軽減するために多くの案件に担保が設定されているのも特徴と言える。最低投資金額は2万円、年間利回りは年7~10%程度(2018年10月10日現在)の案件が多い。
https://lendex.jp/

ソーシャルレンディングサービスの選び方

初心者が比較的使いやすいといわれているのは「SBIソーシャルレンディング」と「Owners Book(オーナーズブック)」だ。まだまだ発展途上のサービスだが、やはり上場企業、大手金融グループなどできるだけ信頼のおける運営事業者を選びたい。

投資に慣れてきたら、さらに高い利回りを目指して「CROWD CREDIT」を活用したり、流動性を重視して「LENDEX」の案件を試してみたりするのも良いだろう。

文・春美 悠(ファイナンシャル・プランナー)/MONEY TIMES

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