子供が小学生になったのを機に、教育費用の積立について真剣に考え始める人は少なくない。その方法として学資保険の加入を検討する場合は、いくつか注意すべき点がある。子供の教育費用積立にあたっては、家庭に合った方法を選択することが大切だ。

学資保険はどういうもの?小学生でも加入できる?

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(画像=YuryImaging/Shutterstock.com)

学資保険は親を契約者、子供を被保険者として契約するもので、子供が進学するタイミングに合わせて祝金や満期保険金が給付される。契約者である親が死亡した場合は以後の保険料払込が免除されたり、一時金が支給されたり……といった保障を付けられる商品もあるため、学資保険を子供の教育費積立の手段として選ぶ人は少なくない。

ただし、学資保険は契約できる年齢に制限が設けられており、例えば日本生命が販売する『ニッセイ学資保険』は、子供が6歳になるまで(祝金があるプランでは2歳まで)の間でしか加入することができない。

小学生になっても加入できる学資保険もある

子供が小学生になったのを機に、将来の教育費用について真剣に考え始める世帯も少なくない。では、子供が小学生になってからでも加入できる学資保険はあるのだろうか。

アフラックが販売する『夢みるこどもの学資保険』は子供が7歳になるまで、第一生命の『こども応援団』は子供が10歳になるまで、住友生命の『こどもすくすく保険』は子供が9歳になるまで加入することができる。

ただし、「学資保険に加入できるかどうか」ということと「教育費用を積立てる手段として適しているか」ということは別問題で、特に子供が小学生になってから学資保険への加入を検討する場合は、慎重な判断が必要になる。

小学生から加入する場合に注意すべきポイント2つ

子供が小学生になってから学資保険に加入しようとする場合、以下の2つのポイントに注意が必要だ。

ポイント1 加入時の年齢が高くなると保険料も高くなる

学資保険の保険料は、被保険者である子供の年齢に比例して高くなる。例えば、日本生命の学資保険に加入する場合、子供が0歳時に加入する場合の年間保険料が16万1,590円であるのに対し、子供が6歳時に加入する場合の年間保険料は26万9,890円となる(契約者年齢40歳・受取総額300万円で試算)。

学資保険は、保険料の払込期間が「学資年金開始時まで」「5年」「10年」というように限定されている。子供の年齢が高くなるとその分だけ保険料の払込期間が短くなるため、年間保険料が高くなるのは当然であろう。

「加入したのが遅いのだから保険料が高くても仕方がない」と割り切れるのであれば学資保険への加入を検討してもいいだろうが、その場合は保険料が家計を圧迫しないかどうか、慎重に考える必要がある。

ポイント2 加入時の年齢と返戻率は反比例する

学資保険の返戻率は、加入時の子供の年齢に反比例して低くなる。日本生命の学資保険を例に試算すると、子供が0歳時に加入した場合の返戻率が102.8%であるのに対し、6歳時に加入した場合の返戻率は101.0%と、1.7%も低くなっているのだ(契約者年齢40歳・受取総額300万円で試算)。

これは小学生になってすぐ学資保険に加入する場合のシミュレーションであり、子供が7歳、8歳……と年齢を重ねてから学資保険に加入する場合、返戻率はさらに低くなってしまう。

学資保険にこだわる必要はない

かつては返戻率が高く魅力的な商品であった学資保険だが、低金利政策が続く現在ではかなり低く抑えられている。商品によっては返戻率が100%を割ってしまうものもあるくらいだ。こういった状況で、子供の教育費用を積立てる手段として学資保険を選択することに、どれほどの意味があるのだろうか。

教育費用を積立てる手段は、学資保険だけではない。商品を比較して返戻率が高いのであれば、終身保険を活用して教育費用を貯める方法もあるだろうし、積立投信など保険以外の手段を検討するのもいいだろう。

子供の教育費用について検討する際は、「いつ」までに「いくら」貯める必要があるか、そのために年間どのくらいのお金を使うことができるのか、どのような手段でお金を貯めるのか、家族でよく話し合ってみることが大切だ。

文・曽我部三代(保険業界に強いファイナンシャル・プランナー)/MONEY TIMES

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