相場の潮目を変えるのは?政治・経済の重要イベント

2019年,トウシル
(画像=トウシル)

毎年、このコラムでは年初めに1年間の重要イベントの日程を取り上げています。1年間の中長期相場シナリオを予測するためには押さえておきたい必須項目です。今週のコラムは保存版として活用してください。

1年間とは1月から12月のサイクルです。為替市場の主戦場は欧米市場であるため、相場シナリオを考える際には欧米中心の海外投資家と同じサイクルで考える必要があります。ただし、ドル/円の場合は、日本の企業決算は3月決算が多いため、年度の終わりである3月や年度初めの4月に決算に関わる需給要因が加わることに留意しておく必要があります。

重要イベントとは、相場に瞬間的に影響を与えたり、中長期的に相場の先行きを方向付けるイベントのことです。選挙や国際会議を中心とした政治イベントや経済イベントがあります。政治・経済イベントの日程を押さえながら、そのリスク度合いや影響度を考慮して相場シナリオを考えていく必要があります。

例えば経済イベントで特に重視するのが、為替相場を中長期的に大きく左右する中央銀行の金融政策会議や、その金融政策を左右する経済成長率(GDP[国内総生産])や CPI (消費者物価指数)、そして米雇用統計です。

これらの政治・経済日程は、年末年始に新聞や雑誌に特集を組まれることが多いため、注意してみておく必要があります。また経済イベントの日程は、各国政府の管轄部署のウェブサイトや中央銀行のウェブサイトから確認することができます。

【政治】2019年の重要日程

まずは、今年の政治イベントを下表にまとめました。

2019年の重要政治日程

2019年の重要政治日程
(画像=インベストメントブリッジ)

政治イベントは、2016年のブレグジット(英国のEU[欧州連合]離脱)の国民投票や、米国大統領選挙の時のように、その結果によって瞬時に相場に影響を与える場合や、2018年後半からの米中の追加関税引き上げ合戦によって、ジワジワと経済に影響が及んでくる場合などがあります。しかも、短期にせよ長期にせよ相場への影響が大きくなる場合があり、経済環境も無視して影響を与える場合もあるため、政治イベントは最重要注目項目です。