適切な改行がないと「リズム感」が悪くなる
もう一つ、文章力アップにつながるのが、「リズム感」を意識した読み方です。
小段落の冒頭にリーダーとしての文があっても、読みにくい文章があります。それは、リズム感を掴めない文章です。意味はわかるけれど、読みにくい──そんな文章に出合ったことはありませんか。
その原因は改行にあります。
読みにくい文章は、小段落を分けずに改行なく文章を書き連ねています。文字が詰めこまれているため、読み手に圧迫感を与え、スムーズに読み進められないのです。
文章は小段落が連なって構成されているので、小段落ごとに改行しましょう。このルールを自分に課すだけでリーダーとしての文、フォロワーとしての文を意識できるようになりますし、文章にリズム感も生まれるはずです。
ちなみに、リーダーとしての文を小段落から独立させ、改行してフォロワーとしての文を続ける方法もあります。それだけ、リーダーとしての存在感が増すため、読みやすくなります。
こうしたルールを念頭に、「この文章の改行位置は正しいのか」「自分だったらどこで改行するか」を考えながら、文章を読んでみてください。
文のリズム感を意識して、様々な文章を音読してみるのもお勧めです。適切に改行されている文章は、読みながら意味が頭の中にすっと入ってくる感覚があるはずです。
そうした、「良い文章」に出合ったら、多くを読みこなすよりも、その良い文章を「お手本」として徹底的に読み込むほうが良いでしょう。繰り返し読むことで、文のリズム感や構造が血肉になりやすいからです。