総合設計制度により容積率の割増しを受け建物を建築する場合には、敷地内に一定の空地を設け、日常一般に公開することが許可の基準となっています。このような、いわゆる公開空地として利用されている宅地については、何らかのしんしゃくをして評価するのでしょうか。
公開空地とは、敷地内の空地又はその部分(植え込み、芝生、池等、環境の向上に寄与するものを含む)をいいます。 基本的には、一般の人が通常自由に通行又は利用(占用的利用は除く。)できるものとし、原則として終日一般に開放できることや、敷地周辺の道路、公園、緑地その他の都市施設の整備状況、整備計画、その他の課題等を考慮し、地域に必要かつ有効な公開空地を整備することと等の要件があります。また、歩道の用に供する公開空地又は道路に沿って設ける公開空地の最小幅員は1.5mとされています。
建築基準法第59条の2のいわゆる総合設計制度により日常一般に公開することになっている空地であっても、建物を建てるために必要な敷地を構成するものであり、建築基準法上建ぺい率や容積率の計算に当たっては、その宅地を含めて算定するものであること等からみて、一般の建物の敷地と何ら異なりません。 したがって、いわゆる公開空地として利用されていることについては評価上のしんしゃくは行わないとのことです。
(提供:チェスターNEWS)