不動産投資が絶好調
不動産市況が好調です。J-REITの投資口価格はじわじわと上がっており、2014年8月22日時点の東証REIT指数は1,648.76と3か月前と比べても1割も上昇しています。
少し前までは湾岸沿いの物流施設建設ラッシュが続きましたが、今では都心で次々と再開発計画が進められており、虎ノ門ヒルズを始めとし、ホテルやオフィスビルが次々と建設されています。渋谷ヒカリエを始めとする渋谷駅周辺の再開発や、品川にある車両センターが再開発の決定など、東京23区内の様子はまだまだ変貌していきそうです。
三鬼商事が発表している都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)のオフィス空室率も2014年7月時点で6.20%と2013年7月時点の8.29%と比較して2.09ポイントも改善しています。オフィスビル賃料も底打ちの状況を見始めて、反転する気配が出てきています。2020年には東京オリンピックが控えており、この一大イベントに向けて、今後も都心の不動産市況は盛り上がっていく機運さえ感じられます。
サラリーマンも不動産を買う時代
この流れを受けて、個人での不動産投資も盛んになってきました。不動産会社が主催する投資セミナーは連日活況であり、サラリーマンはもちろんのこと、若い女性の姿も見られるようになりました。不動産会社からは「問い合わせがあっても紹介できる物件がなかなか仕入れられない」という声も聞きます。
長いデフレの時代を抜け、久しぶりにインフレの時代に差し掛かっています。このような状況にはすでに警戒の声も上がっており、バブルの再来ではないかという声も出るようになってきました。バブルかどうかということはなかなかその中にいるときはわからないということが多いのではないでしょうか。
そこである指標を確認してみましょう。それがNOI評価額利回りです。NOIとは年間総収入から減価償却費を除く年間総費用を差し引いたものです。これを物件の鑑定評価額(時価)で割ったものがNOI評価額利回りとなります。NOI評価額利回りは不動産投資において意識される指標の1つとされています。