不動産投資は、投資資金をどのように調達するかが成功するための要素の一つになります。不動産投資を行う場合、金融機関から融資を受けて資金調達をするのが一般的です。そこで、今回は不動産投資をする際に、融資を受けることができる理由や融資を受けることによるメリットなどについて解説します。

不動産投資は融資を受けることが可能

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(写真=Roman Babakin/Shutterstock.com)

資産運用には、不動産投資や株式投資、FX、投資信託など、さまざまな運用方法があります。この中でも不動産投資は、金融機関からの融資を受けながら運用を行うことが可能です。なぜ、不動産投資だけ金融機関からの融資を受けることができるのでしょうか?金融機関にとって、融資を回収できなければ経営が傾いてしまう原因になるため、確実に回収できるかどうかが重要です。

不動産投資は、他の資産運用と比較すると安定した家賃収入が期待できるため、継続した返済が期待できます。また、融資した投資用不動産を担保に差し入れることで、金融機関の保全となります。万が一、融資先の返済が滞った場合でも金融機関は、不動産を差し押さえし売却することによって貸付金を回収することが可能です。

つまり、安定した家賃収入が期待できること、投資対象である不動産そのものに価値があり担保にできることで、金融機関としては安心して融資を行うことができるのです。裏を返すと不動産投資は金融機関がサポートしてくれるような堅実な資産運用の方法ともいえるでしょう。

融資で運用することによるメリット

自己資金のみで資産運用を行おうとすると、生活費や子どもの教育資金、住居購入費、車の購入費など、さまざまな支出によってなかなか資産運用に必要な資金を貯められない場合があります。しかし、融資を受けることができれば、自己資金が少なくても金融機関からの借入金を活用して資産運用を行うことが可能です。これをレバレッジと呼び、不動産投資においては大きなメリットといえます。

例えば、自己資金100万円で年利4%の金融商品へ投資した場合、年間の収入は4万円です。(以下税金、費用は考慮せず)しかし、自己資金100万円をもとに、2,900万円の融資を受けて合計3,000万円で不動産投資を行い、年利4%の場合、年間120万円の家賃収入を得ることができます。つまり、同じ自己資金100万円でも収入が約30倍も違ってくるのです。

もちろん、実際には融資の返済や管理費、空室率などを実質利回りで丁寧にシミュレーションすることが必要になります。しかし、同じ自己資金100万円でも不動産投資の場合は、レバレッジの効いた投資を行うことが可能です。また、ケースによっては購入した不動産を担保に活用できることから、次の投資用不動産を購入する際に効率よく複数棟、複数の部屋の運用を行うことが期待できるでしょう。

融資を受けるには物件選択が重要

金融機関の融資は、誰でも受けることができるわけではありません。例えば、「不動産投資がうまくいかなかった場合でも返済を行うことができるのか」といったことも審査されるため、家賃収入以外の収入があるかどうかも重要な判断材料の一つです。一般的に、自営業の人よりもサラリーマンの人のほうが安定した収入を期待できるため、融資の審査が通りやすいといわれています。

また、融資審査では収入だけでなく物件の環境も重要になります。例えば、築年数が経過している利回りの低い物件よりも築年数が浅く利回りが高い物件のほうが融資の審査に通りやすい傾向です。なぜなら、後者のほうが安定した家賃収入を期待できるほか、保全となる資産価値が高いからです。ただ、金融機関によっても融資審査の際に重視するポイントが異なります。

そのため、事前に融資を受ける金融機関の特徴を確認しておくことも融資を通しやすくするポイントといえるでしょう。融資を受けながら不動産投資ができるといっても、空室により家賃収入が不安定になった場合には、「他の収入からの返済」「貯金を切り崩しながらの返済」となる可能性があります。そのため、不動産投資を行う場合は、返済計画をしっかりと立てて万全の策を講じておきましょう。(提供:Owners Innovation

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