「Googleのことが好きだったし、すごく見切り発車でした。でも、自分の気持ちに従ったんです」
「働きやすい社会づくり」を目指す一般社団法人at Will Work代表理事を務める藤本あゆみさんはかつてGoogleで人材業界担当の営業マネージャーとして勤めていた。やりがいのある仕事、大好きな会社を辞めて一般社団法人を立ち上げ、現在は代表理事を続けながらシリコンバレー発のインキュベーションプラットフォームPlug and Play Japanでマーケティング、コミュニケーション担当として働いている。
自身もファウンダーであり、またファウンダーの支援を行っている藤本さんに、「ファウンダー(Founder、創設者)」のリアルについて尋ねた。「ファウンダーに必要な力」を考えてみたい。(取材・藤堂真衣/写真・森口新太郎)
ファウンダー支援の現場は「毎日が文化祭の前日」

──藤本さんは現在、3つの団体に所属されていますが、お仕事としてはPlug and Play Japanがメインになるのでしょうか?
はい。アクセラレーションプログラムという事業創造のプログラムがあり、スタートアップと企業のそれぞれをフォローするチームがいます。Plug and Playでは定期的にピッチイベントなどを開催していて、その準備や運営を担当しています。日々いろいろな組織や企業さんからイベントの打診があり、毎日が「文化祭の前日」のような目まぐるしさ(笑)。
なかでも私が担当しているのは、Plug and Playがかかわるイベントなどのクオリティコントロールですね。管理や運営、現場での作業もすべて携わっています。
──Googleでは営業職、お金のデザインではPR、現在はマーケティングも……と、さまざまな職種を経験されていますよね。