要旨

東京都心部Aクラスビル市場
(画像=PIXTA)
  • 東京都心部Aクラスビル の空室率は、2018年第4四半期以降、1%を下回る低水準で推移している。極めて逼迫した需給環境を反映し、成約賃料はファンドバブル期以来の4万円/月・坪台に達した。
  • 本稿では、東京都心部Aクラスビル市場の動向と、オフィス需要を支えるサードプレイスオフィスの現況を概観した上で、2023年までの賃料と空室率の予測を行った。
  • 東京都心部Aクラスビルの成約賃料は、逼迫した需給環境を支えられ、当面の間、40,000円台/月・坪の水準を維持すると見込む。
  • ただし、2020年以降は、大量供給による空室率の上昇や東京五輪開催後のマイナス成長の影響を受けて下落基調で推移し、2023年には約35,000円となると予測する。現在の賃料水準から▲15%下落するものの、2017年の賃料水準と同水準に留まる見通しである。