★米国株は小反落。 あまり正体の無い相場展開でした。 総じて米国株指数は小反落。当初ダウ工業株は155ドル高まで上昇していたものの、最終的には120ドル安で終わりました。 米中協議再開の期待が出ていたのは、米国が公表した、「中国からの協議再開要請の電話」という材料でした。 昨晩はこれを、中国外務省が否定したものです。「そんな話は聞いていない」というものです。 どちらかが嘘を言っているわけですが、間違いなく中国が強弁しているでしょう。 アメリカはとくに、こういったことを隠蔽する必要性もありません。 しかし、中国は圧倒的に譲歩をせざるを得ない交渉ですから、内外に対して、どうしても弱気を見せまいとしているわけです。 ロシアもこの種の「うそぶく」という行為の常習犯ですが、中露というのは強権独裁国家ですからことさら、内外に対する面子にこだわります。こうしたばかばかしい小細工というものは、実体の弱さの裏返しといっていいでしょう。

★実態としては、方向感無し。 このように小反落となった昨晩の米国株市場ですが、あまり大きな意味はなかったでしょう。レイバーデーの三連休が終わる9月3日まで、事実上の消化試合になっているというだけの展開です。 米主要株価指数でプラスだったのは、史上高値更新が続くダウ公共株指数だけです。ジャンクボンドは反落したものの、50日線割れはなく、届きもせず、引き続きすべての移動平均線を上回ったままです。 強いていえば、米10年国債利回りが小幅に低下しており、年初来最低水準の1.4862%まで低下しているということだけです。 2年利回りは1.5264%ですから、明確な逆転現象です。どうやら米国債長短金利の逆転現象は恒常的なものになってきているようです。 この逆転現象があってか、VIX(変動・恐怖指数)は若干ですが上昇。20.31となっています、20というレッドゾーン越えですが、ここ二日の上昇は、ほとんど微弱で激しくプットが買い積み増しされている様子はなさそうです。相変わらず、VIX指数は、8月5日の24.59を最終ベースの天井とし、14日の22.10、昨晩の20.31と、順次頭を切り下げており、プット全体は解消に向かっているとみてよさそうです。 マクロ指標では消費者信頼感指数が強いデータを示しましたから、経済指標は良好だったのですが、市場のセンチメントはむしろこのことが「連銀の大幅利下げを後退させる」というネガティブな反応になったようです。 業種としては、当然ながら銀行が下落をリード。

日経CME先物は20410円、日経平均先物夜間取引は20410円。 昨日の現物指数終値は20458円ですから、若干甘い程度です。 ドル円は105.76円で推移。

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著者:増田経済研究所 松川行雄