家計の節約をしようと思い立った時、金額の高い保険料はもっとも気になる項目の1つではないでしょうか。特に知り合いに勧められてとか、周りの人が入っているからなんとなくという理由で加入した人は無駄な保険料を払っているかもしれません。今回は保険の見直しで抑えておきたいポイントを3つご紹介します。

1.必要な保険の種類と期間を整理しよう

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(画像=PIXTA)

その保険は誰のため?

自分に万が一のことがあった時残された家族の生活を守るためや、病気や怪我などで入院が長引いた時のための治療費を保障するなど、保険はなんらかの目的があって加入するものですよね。しかし、中には保険の目的があいまいな人もいます。例えば独身の方や、共働きでまだ子供がおらず、それぞれが自立できる程度の収入がある夫婦の場合、高額な生命保険は誰のための保険でしょう。

「掛け捨ては損」というイメージは捨てよう

掛け捨て型の保険はもったいない!と思っている人もいるかもしれませんが、そもそも保険はみんなでお金を出し合って、万が一のことがあった人がそのお金を使えるようにしたシステムです。つまり、保険が掛け捨てで終わるということは、本来は何もおきなくて良かったということなのです。

安心のためならこれぐらいのお金は払おうと思える保険に入るべきですし、今の保険料がもったいないと思うなら、逆に言えばそれは保険料とその保険に入ることによって得られる安心感が釣り合ってないからかもしれません。

2.もしもの時の公的な保障を知っておこう

生命保険や医療保険には入っていないと思っている人でも、実は知らないうちに加入している保険があります。それが毎月皆さんの給与から自動的に引かれている公的な社会保険です。

この社会保険はさまざまなケースで保障が受けられるようになっているので、民間の保険に加入する前に自分がどのような保障を受けられるのか知っておくと、保険の掛けすぎという失敗を防げます。

例えば、本人に万が一のことがあった場合に遺族に支給される遺族年金は、民間の保険の生命保険と同じ役割がありますし、病気や怪我などで入院した時に受けられる高額療養費制度や傷病手当金などを知っておくと、より安い医療保険でも大丈夫かなと安心できるかもしれません。

3.他の支出とのバランスを取ろう

家計という資源には限りがある

保険のことについて調べていると、生命保険や医療保険のほか、自分が働けなくなった時、障害が残った時、また老後の資金をどうしようなど、いろいろと心配事が思い浮かぶことはよくあります。収入が無限にあればすべてのリスクに備えられますが、残念ながら家計という資産は限りがあるもの。ここまでは備えるけど、ここからはなるようになる!とラインを引くことも大切です。

保険に回すお金は手取りの4%〜6%が理想

と言っても、どこまで備えればいいのか決めるのはなかなか難しいもの。そういう時は、自分の手取りの金額から保険料を決めてみるのもおすすめです。具体的には、子供がいない家庭であれば保険料は手取りの4%まで、子供ができ大学を卒業するまでは手取りの6%を目安にしてみてください。

はじめに保険料の上限を決めると、自然に保険の優先順位を意識するようになりますし、保険料や保険の内容も吟味したくなるはずです。

保険商品だけにこだわり過ぎずバランスの取れた備えを

保険の見直しで後悔しないためのポイントを3つご紹介しましたが、実際は保険商品にこだわる必要はありません。例えば医療費は貯金や投資信託で準備することもできますし、これらは健康でいれば他の用途にも使えます。リスクに備えることも大切ですが、人生を楽しむことも同じぐらい大切なので、自分にとってぴったりな、バランスの取れた備えを考えてみてください。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)/fuelle

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