「年収10億円になったらどうなるのか」をテーマとした本特集。「稼ぐ必要がなくなったからこその苦労もある」と弁護士・福永活也さんは話す。苦労の内情や対処法、さらに年収10億円を稼ぐ秘訣についても引き続き伺った。(取材・新美友那/写真・森口新太郎)

福永活也さん
福永活也さん
2003年名古屋工業大学卒業。フリーターとして働いた後、05年関西大学法科大学院に入学。司法試験に1回で合格し、出願者数7842人中56位の成績を残す。09年北浜法律事務所に弁護士として就職し、5年目にあたる14年に福永法律事務所を設立。独立1年目から2年連続して弁護士業のみで課税所得5億円を突破し、「日本一稼ぐ弁護士」となる。その後、不動産投資、レストラン、モデル事務所、人狼ゲーム店舗の経営など、幅広く活動。

年収10億円だからこその課題は「モチベーション」

年収10億円で見える世界#2
(画像=森口新太郎,ZUU online)

――お金があったからこそ苦労したことはありますか?

稼ぐことに対するモチベーションが下がったことですね。自分の会社をバイアウトしたら満足してしまう経営者が少なからずいるのと同じかもしれません。お金を稼ぐこと自体を究極の目的にしている人は少ないと思いますが、それでもモチベーションのベースを大きく支えてくれるものです。それがなくなってしまうと、改めて自分の価値観を見つめ直し、新たに熱中できる「楽しいこと」を探す必要があります。自分の活動をモチベーションが上がる形に設計し直すのも重要です。

今は独身にしては高い家賃の家に住んでいるのですが、それもモチベーション設計の一つです。月400時間働いていた頃の稼ぎで国内に中古不動産を32棟購入していて、今はその家賃収入で月700万円ほど不労所得があります。何もしなくても純資産が増えていくので、いっそ純資産が減るレベルまで固定費を上げてみることにしたんです。資産が減る不安感やプレッシャーをモチベーションに変えようという考えですね。

とはいえ、家賃の低い家に引っ越せばすぐに消えるプレッシャーです。テトリスをわざと上まで積み上げて遊んでいるようなもので、完全にゲーム感覚ではあります。仮に収入が月10万円になったとしても、それに合わせて支出を抑えればいいだけですから。

年収10億円プレイヤーがお金をかけるところ、かけないところ

――特にお金をかけていることや、逆にお金をかけないようにしていることは何ですか?