50代になると定年後の生活がだんだん気になってきます。セカンドライフは、いつまでも楽しくアクティブに過ごしたいですね。そのためには、健康に気を配るのと同時に余裕のある老後資金が必要です。定年前に老後資金をしっかり貯めておこうと、50代で個人年金に加入する人も増えています。50代で個人年金に加入するときのチェックポイント、メリットやデメリットについて紹介します。

50代が個人年金を選ぶときに考慮すべき5つのこと

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(画像=PIXTA)

50代の人が個人年金を選ぶときに悩みがちなポイントについてQ&A形式でまとめました。

何歳まで加入できるの?

商品ごとに被保険者が何歳から何歳まで契約できるか、契約年齢が決まっています。毎月の保険料や契約年齢は年金を何歳から受け取るかによっても異なりますので、自分のプランに合った商品内容か最初にチェックしておきましょう。

受取率はどれくらい?

個人年金保険料控除を受けられるので預貯金と比べて節税効果があります。20代、30代の人より契約期間が短くなる分、保険料総額に対する年金額受取率は小さくなりますが、一括受取、5年、10年、15年確定年金など受取回数によっても受取率は変わり、また長生きを重視した終身年金を選ぶことも可能です。

健康状態の告知は必要?

契約するときに、医師の診査や健康状態についての告知は必要ありません。

亡くなった時はどうなるの?

払込期間中に亡くなった場合は所定の死亡給付金が支払われます。年金支払い開始後に亡くなった場合は、一定期間だけ年金が受け取れる確定年金の残りの年金額は、遺族に支払われます。保証期間付年金は、保証期間の残りの年金額のみ遺族に支払われます。

支払はいつまで?

保険料払込期間の途中で払えなくなり解約をしてしまうと、元本割れを起こす可能性があります。いつまで働くかなど自分のライフプランに合った払込期間を決めます。病気などによって収入減になったときのリスクを軽減するために保険料払込免除特約を付加できる個人年金もあります。

50代におすすめできる個人年金

50代の人が考慮すべきポイントを押さえた個人年金保険を紹介します。

じぶんの積立:明治安田生命

個人年金ではありませんが5,000円から積立が可能で、払込期間中に解約した場合でも解約返戻金の受取率は100%になっています。元本割れのリスクはありません。払込期間は5年間、10年後の満期保険金の受け取り率は103%となっています。一般生命保険料控除の対象となります。

みらいのカタチ:日本生命

個人年金保険料控除を受けられるので節税効果があります。払込期間中に所定の3大疾病になって収入が減少した場合に備えて、保険料払込免除特約を付加することができます。年金の種類は、5年、10年、15年確定年金のほか一括支払い、年金受取時に10年保障期間付終身年金を選ぶことができます。

たのしみワンダフル:住友生命

個人年金保険料控除の対象です。保険料払込期間が満了したあと、据置期間を設定できるので年金額を増やすことができます。保険料が一定額を超えると割引制度の適用で受取率がアップします。5年、10年、15年確定年金で受け取るほか、年金受取時に一時金での受け取りや年金総額保証付終身年金への変更ができます。終身年金の受取期間中に被保険者が亡くなっても、年金原資相当額は保障され、遺族が受け取ります。

申し込み前に確認しておきたい!短期加入でのデメリット

50代で個人年金保険に加入する場合のデメリットを申し込みの前に必ず確認しておきましょう。

20代、30代で加入する場合と比べて保険料払込期間が短期間になりますので受取率が小さくなりがちです。目標金額までの毎月の保険料負担額が長期間の場合より大きくなります。

個人年金の種類には、受取額が確定している「確定年金」のほかに、運用実績によって受取率が変わる「変動年金」、日本の円より金利の高い外国の通貨で運用する「外貨建て年金」があります。セカンドライフのための資金を効率的に増やせるメリットがある一方で、元本割れを起こす可能性もあります。リスクがあることを認めたうえでの契約になります。

また、個人年金の保険料は個人年金保険料控除の対象となり、払込期間中は節税できるのがメリットですが、月払よりも受取率が良くなると保険料の全額を「一時払い」で支払う場合は、支払った年度の生命保険料控除の対象となり、毎年の控除は受けられません。「全期前納払い」は毎年の個人年金保険料控除は受けられますが、「一時払い」と同様に資金は年金開始の時期までそのまま預けておくことになります。

メリットとリスク、収入を天秤にかけて判断を

個人年金は、預貯金よりも利率が高く、預金口座から保険料が定期的に支払われるので、確実に老後資金を貯められるというメリットがあります。しかし契約期間の途中では「使えないお金」ということになりますから、急な出費でも使い勝手の良い預貯金も大切です。

収入に対して月々の保険料負担が大きく、やむを得ず途中で解約するなどいうことにならないように、個人年金以外の方法も十分に検討して判断することをおすすめします。

文・藤原洋子(ファイナンシャル・プランナー)/fuelle

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