冷蔵庫、テレビ、照明機器、電子レンジに炊飯器、PCなど、今や生活に欠かせない電化製品ですが、気になるのは電気代ですよね。毎月の請求書を見て「なんとか安くならないかな」と節約を試みている方もいらっしゃるのではないでしょうか。簡単にできる電気代の節約方法はたくさんある一方で、間違った節約をしてしまっていることも……。電気代節約で気をつけたいポイントや節約術についてご紹介いたします。
電気代がかかる家電No.1はエアコン!他もこんなに消費している
環境省「家庭部門のCO2排出実態調査(2018年度)」によると、世帯当たりの年間電気消費量は4,200kWhとなっており、支払金額は11万円です。また、電気使用量が最も多くなるのが1月、次いで2月、3月、8月となっています。冷暖房をする時期には、電気代が高くなりがちなので、エアコンや冬場の電気カーペット、こたつなど、電気製品の使い方には注意したいものです。
エアコンの年間の消費電力は、600kWh程度です。1kWhあたり27円とすると、1万6,200円と、電気代の約14%を占めていることになります。次に、冷蔵庫も電気量が多い電化製品の一つで、4~5人用の500Lクラスの冷蔵庫の年間消費電力量は300kWh程度、年間の電気代は約8,100円となります。その他、炊飯器は5.5合炊きの場合、年間消費電力量は約80kWh程度なので年間の電気代は2,160円です。大きなものから小さなものまでありますが、コツコツとした節電の積み重ねが大事ですよ。
電気消費量が大きい家電の使い方…どう見直せば?
ちょっとのコツで電気代を節約できる方法と、節約できる金額について見ていきましょう。
エアコンの節電術
エアコンの電気代節約のポイントは「設定温度」と「フィルター掃除」です。設定温度を変えると、どれくらい電気代が節約できるのでしょうか。冷房設定温度を27℃から28℃に変更した場合は、約810円/年の節約、暖房設定温度を21℃から20℃に変更した場合は、約1,400円/年の節約をすることができます。(主に6畳用の2.2kWエアコンを夏の外気温は30℃、冬の外気温は6℃で1日9時間使用した場合の試算。1kWhあたりの電気代は27円で計算。)
前述の調査では、冷房の平均設定温度は26.8℃、暖房時の平均設定温度は23.3℃となっていますので、いつもより1~2℃意識して温度管理をすると良いですよ。
「フィルター掃除」は、目詰まりしているエアコンを使った場合と比較すると、年間で約700円の節約になります。フィルター掃除は1ヵ月に2回を目安に考えましょう。
冷蔵庫の節電術
「設定温度」と「内容量」がポイントです。設定温度は、「強」ではなく、「中」や「弱」にすると良いですよ。例えば、周囲温度22℃で、「強」から「中」に設定温度を変えた場合、約1,600円/年の節約ができます。ドアの外に設定ボタンがあったり、冷蔵庫内にダイヤルで設定できるようになったり、冷蔵庫によって設定方法は異なります。
冷蔵庫に物を詰め込んだ場合と半分にした場合を比較すると、約1,100円/年の節約になります。熱いものをそのまま入れず、冷ましてから冷蔵庫に入れる、冷蔵庫と壁の間隔をあける、なども効果的です。
こたつの節電術
こたつに上掛けと敷布団を併用すると、保温効果が高まり、節電できますよ。年間で約870円の節約になります。また、冷蔵庫同様、設定温度を「強」から「中」に下げることで、約1,300円も節約できます。
「そんなことで……!?」意外な家電節約術
こまめな掃除が吉
エアコンの節電術でフィルターの掃除をご紹介しましたが、こまめな掃除が節電に繋がることも多いのです。洗濯乾燥機のフィルター掃除で乾燥時間を短縮することができたり、テレビの画面掃除、照明機器の掃除で、明るさ設定を適正なものにすることができたり、必要以上の電力を使わなくてすみます。
「保温」機能は注意
炊飯器は保温を4時間以上する場合は、「保温」ではなく、電子レンジで温め直した方が電気代がかかりません。また、使わない時はプラグをコンセントから抜くようにしておくことも忘れずに。電気ポットも「保温」ではなく、使う時に再沸騰した方が電力量は少なくてすみますよ。
電気カーペットは、断熱マットの上に敷くと、断熱性能が高まります。また、設定温度を「強」から「中」に変えることで、約5,000円/年と大きな節約も可能です。(3畳用を1日5時間使用した場合)
家電の買換えや契約見直しの前にやってみて
電気代の節約法として、 電気契約の見直しや家電の買い替えという方法もあります。家電の性能は進化しており、10年前の製品と比較すると冷蔵庫は約68%、照明機器は約80%(LED照明と交換)、テレビは約57%、エアコンは約12%の省エネが実現しています。
買い替え費用を考えると元を取るのは難しそうですが、もし買い替えをする場合はライフスタイルに合わせることが重要です。テレビは画面が大きくなれば消費電力も大きくなりますし、エアコンも部屋の広さに合ったものをチョイスする、冷蔵庫のドア数や大きさは設置場所に合わせてドアの開閉をしやすいものにする、など買い替えの際には上手に家電選びをしましょう。
「これくらい」と思って油断していると、節約のチャンスを逃してしまいます。小さな節約でちょっとしたお小遣いが生み出せそうですね。今一度、家電の使い方を見直してみませんか。
文・冨士野喜子(ふじのFP事務所所属)/fuelle
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