一般財団法人ロングステイ財団が毎年発表する海外ロングステイ人気ランキングで、13年連続人気No.1のマレーシア。

常夏で活動的になれる、日本よりも物価が安い、医療機関で日本語が通じるなど、さまざまな魅力があります。人気の秘密をさらに探ってみましょう。

YANUSY編集部
(出典:一般社団法人ロングステイ財団/画像=YANUSY編集部)

マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム(MM2H)とは

富裕層,脱日本,マレーシア
(画像=jamesteohart/Shutterstock.com)

マレーシアでロングステイするためには、マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム(MM2H)というビザが必要です。

最長10年の長期滞在ビザですが、取得したからといって現地に滞在する義務はありません。また、永住することはできません。

このビザの取得者は、マレーシア国内で銀行口座を開設し、さまざまな資産運用ができるようになります。

なお、50歳を境に取得条件が変わります。

(以下1RM(マレーシアリンギット)=28円で計算)

仮申請時 

・50歳以上
➀35万RM≒約980万円の財産証明
②月々1万RM≒約28万円の収入証明(年金でも可)
③犯罪経歴証明

・50歳未満
➀50万RM≒約1,400万円の財産証明
②月々1万RM≒約28万円の収入証明
③犯罪経歴証明

を申請代理店などを経由して日本国内で提出します。申請期間は現在約3~4ヵ月程度です。仮申請が承認されたら、6ヵ月以内にマレーシア本国で本申請を行います。

本申請時

・50歳以上
マレーシアで定期預金15万RM≒約420万円

・50歳未満
マレーシアで定期預金30万RM≒約840万円

満期と銀行によって異なりますが、利息が3.25~4%程度つき、利子所得に課税されないので、利息がそのまま手残りとなります。したがって定期預金に1,000万円預けると、年間約40万円の利息収入を得られます。

さらにMM2Hを取得して1年後以降は、一定の目的のための一定額の引出・解約ができるようになります。

簡易健康診断(血圧・問診)や医療保険加入(60歳未満要加入、60歳以上加入免除)などの手続きを経て、ようやくMM2Hビザを取得できます。定期預金の金利に魅かれて、資産運用のためにMM2Hビザを取得する人もいるようです。

マレーシアのリビングコスト

マレーシアで生活するのに、いくらかかるのでしょうか。マレーシアで日本人に人気の都市はクアラルンプールやペナン、ジョホールバルですが、それぞれ住居費が異なります。

クアラルンプール

首都クアラルンプールのシンボルであるペトロナスツインタワーは、マレーシアの国立石油会社のペトロナスによって建てられました。

ここを東京駅だとすると、電車で約20分の新宿や渋谷といったターミナル駅にあたるMRT線のSurian駅の真上に立つ築3年・56平方メートルのスタジオタイプの家賃が約6万円/月、90平方メートルの2ベッドルームタイプが約10万円/月です。建物にはプールやジム、多目的ルーム、スカイラウンジがあり、高級感が漂っています。

ペナン

首都クアラルンプールから飛行機で約1時間、東洋の真珠と呼ばれたペナン島も日本人に人気のエリアです。

中心部のジョージタウンに近いプリマタンジュン地区のアパート賃料は、築3年でクアラルンプールの物件と同じよう設備が付いて、3ベッドルーム・119平方メートルで約7.9万円/月です。

ジョホールバル

シンガポールの真向かいに位置するジョホールバルは、イスカンダル計画という国家プロジェクトによって、学校や大規模マンションなどが誘致されています。週末になると、シンガポールの人たちが安い物価に魅かれて買物に来る街としても有名です。

イスカンダルプテリに位置し、人気のプテリハーバーとレゴランドが徒歩圏内です。築2年のシービューで眺望が良いことで知られている物件ですが、施設は前の2ヵ所以上に充実しており、3ベッドルーム・122平方メートルで約7.9万円/月です。

このように地域によって家賃は変わりますが、夫婦2人の場合のリビングコストの目安は、以下のとおりです。

賃料 約8万円
食費 約5万円
光熱費 約1万円
インターネット 約0.2万円
交通費 約0.6万円
医療費その他 約2万円
お小遣い 約2万円
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計 約19万円

20万円あれば、日本以上の生活水準を楽しめることになります。

まとめ

退職後のロングステイ国として、マレーシアは以下のような理想的な条件を備えています。

➀常夏だが、真夏の東京のような気候ではない。また、地震や台風といった自然災害がほとんどない。ただし、年によってはヘイズと呼ばれる煙害が発生する。
②多民族国家で、英語、マレー語、中国語が日常的に使われている。
③リビングコストが抑えられる。
④投資環境が良いので、ある程度の資産があれば運用益だけで生活することもできる。
⑤医療機関が充実しており、病院によっては日本語が話せる医師が常駐している。

この機会に、マレーシアでのロングステイを検討してみてはいかがでしょうか。(提供:YANUSY

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