(本記事は、阪井裕樹氏の著書『世界のトップは身につけている1分で相手の心をつかめ』株式会社コスミック出版の中から一部を抜粋・編集しています)

僕たちは毎日誰かにプレゼンテーションをしている

世界のトップは身につけている1分で相手の心をつかめ
(画像=LeonidKos/Shutterstock.com)

「この本を読んでくれているあなたは、毎日誰かにプレゼンテーションをしている」

こう言われたら、あなたはどう思うだろうか。

いや、そんなことをしてはいない!

プレゼンテーションなんて、大学とか仕事でするものでしょ。

もしかしたらこのように思うかもしれない。確かに、一般的にはプレゼンテーションは、自分の考えを相手に伝えるために説明をすることを指す。

ただ、広義の意味、つまり「伝える」という意味では、僕たちは日常様々な場面で誰かにプレゼンテーションをしている。

たとえば、あなたが誰か好きな人がいるとしよう。

そしてその人に、自分を好きになってもらいたい!

という場合。

あなたは、あの手この手で自分をアピールするはずだ。

そうやってあなたは、自分の魅力を相手につたえる。

そしてあなたの魅力が相手に伝わったとき、相手はあなたを好きになる。

これは、企業が持つ「ストーリー」が「伝え」「伝わった」状態となり、「ブランド」として認知されるのと同じ流れだ。

このように場面や対象が異なっても、常に僕たちがしていることは、自分自身のストーリーを伝え、伝わったという状態をつくることを目指している。

これは別に言葉だけではなく、たとえば服装や化粧など、非言語の部分でも僕たちは常に、相手に自分の情報を伝えるということをしている。

ビジネスの世界で常に言われていることは、自分自身の常日頃のあり方が大事だということだ。

たとえばあなたがコンビニに行ったとき、コンビニの店員さんに対してどのような態度をとるだろうか。

僕はいつもお釣りをもらうときには、必ず「ありがとう」というひと言をいう。

僕も以前サービス業にいたときに、お客様から「ありがとう」と言われると、とても嬉しい気持ちになったので、同じように自分も何かをしてもらったら、「ありがとう」というように心がけているからだ。

このようなことをしていたら、ある日驚くべきことが起こった。

なんと、コンビニの店員さんが僕のセミナーに来てくれたのだ。

理由を聞くと、「阪井さんなら信頼できると思ったから」とのこと。

確かに、挨拶(あいさつ)はしていて、雑談はしていたけれど、僕は別にその店員さんにセミナーに来てほしいとはひと言もいっていなかった。

その店員さんはこうも言っていた。

「コンビニの店員というと、お客様はどうしても、自分より立場が下の人間だと見てしまいがちだ。でも、巡り巡って立場が逆転することもある。人って別に誰が偉いとか偉くないとかではなく、皆対等だと思うんだ」と。

後からわかったのだが、その店員さんはコンビニのオーナーさんで、いわば経営者だったのだ。

経営者は人を良く見ているとはいわずもがな、その通り。

あるときは、自分は誰かにとってお客様かもしれない。

でも、またあるときは、その誰かが自分にとってのお客様になるかもしれない。

つまり僕たちは、売り手、買い手といった立場に関わらず、また、商談の場だけではなく、常に何らかの形で自分を相手にプレゼンテーションし、また相手も同じように自分に対してプレゼンテーションをしていて、お互いに観察している。

そしてそのプレゼンテーションが「伝え」「伝わった」時に初めて「契約」という形に変貌する。

プレゼンテーションの形は言語的、非言語的と様々だが、僕たちのコミュニケーションは多くの場合、「言葉」を使ってしている。

このことから、「言葉を研(みが)く」ということがいかに大事なことなのか、ということがお分かりいただけると思う。

世界のトップは身につけている1分で相手の心をつかめ
阪井裕樹(さかい・ひろき)
株式会社Carpe Diem(カルペ・ディエム)代表取締役。「集める」のではなく「集まる」起業家集団Valuence Academy(バリューエンス・アカデミー)主宰。自分史コンサルタント。1987年生まれ、福島県出身。外資系企業の営業マン時代、「商品を売るのではなく自身の経験をもとにしたストーリーを語り、売り込むのではなく顧客と未来を共有する営業手法(単価300万円以上の高額商品)を確立。入社3ヶ月で世界No.2の売上を達成。在職中8,000人以上との出逢い、そこで培った「高額・無形でも売り込まずに、本当に必要としている相手から契約をお願いされるメソッド」を体系化する。のちに、そのメソッドを使って、「自分=商品」であるBtoC起業家に対してマーケティング・営業支援をする個人事業を開始。起業後はダブルワーク(副業)のため、「自分自身の顔出しNG」という制約があったものの、6ヶ月後にはサラリーマンの年収を超える。現在は独立して、確率したメソッド「ノート3冊文の自分史」「1分自分史」を用い、起業家・経営者の価値観を元にした事業設計・生産性向上・事業戦略の見直し支援を行っている。「無競合で法人契約獲得」「年商が2倍」「商品単価が6倍」「大手出版社より書籍を刊行して20万部超えおベストセラー」など、コンサル受講者の実績も多数。

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