大切なペットのために加入するペット保険。加入する前にしっかり比較して、自分のペットに合ったペット保険を選びましょう。今回は、ペット保険の比較ポイントや人気のペット保険の特徴を詳しく解説します。ペット保険への加入を考えている人はぜひ参考にしてください。

ペット保険とは?

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ペット保険とは、ペットの病気やケガで発生する治療費を補償してくれる保険です。補償内容は、通院治療費・入院治療費・手術費用など多岐にわたります。

大切なペットと暮らすすべての人にとって、ペット保険は価値のあるものです。長く健康に一緒に暮らすためにも、ペット保険への加入を検討しましょう。

ペット保険が必要な理由

「ペットの治療費は人間ほど高くないんじゃない?」 「今は元気だし、もっと高齢になってから入ろう」

こういった考えで、ペット保険への加入を見送ったり、先送りにしたりする人がいます。しかし、そこには大きな誤解が含まれています。

まず、人間の場合は健康保険が適用されるため、自費治療以外は治療費の3割を負担すればすみます。しかし、ペットの場合は健康保険がないため、すべてが自費で治療することになるのです。

例えば、骨折で手術1回・入院7日で、約27万円もの治療費がかかったケースがあります。このように、ペットの治療費は想像以上に高額なので、十分な治療を受けさせてあげるためにも、ペット保険で万一の場合に備えておきましょう。

また、元気だからといって病気やケガの心配がないかというと、そうではありません。好奇心旺盛な幼児期は、異物誤飲の可能性が非常に高くなります。人間の薬やおもちゃなどを誤飲してしまうと、命にかかわる事態になることもあります。

さらに、大きな病気にかかって治療中や経過観察中になると、ペット保険に新規加入できなくなることがあります。これは人間の場合にも当てはまりますが、保険は元気なうちにこそ加入しておくべきものなのです。

ペット保険の比較ポイント1.商品特性

ペット保険を比較するなら、まずはペット保険の商品特性を知りましょう。

補償内容

ペット保険には、通院・入院・手術のすべてが補償対象となるフルカバー型と、通院のみ、入院・手術のみなど一部しか補償が受けられない限定型があります。限定型の場合、せっかく加入していたのにも関わらず保険金が受け取れないといったケースも多々あるため、フルカバー型がオススメです。

ただし、ペットが高齢になりフルカバー型のペット保険に加入するのが難しい場合は、高額になりがちな入院・手術だけでもカバーしてくれる限定型に加入しましょう。

また、ペット保険では、一般的に商品ごとに補償割合が決められています。補償割合は、50%・70%・100%などです。たとえば、補償割合70%のペット保険に加入しており、10万円の治療費が発生した場合、7万円の保険金を受け取ることができます。

補償割合100%の場合、保険料も高くなるため、50%もしくは70%ぐらいの補償割合を選ぶのが一般的です。人間の治療費と同程度の感覚に収めたいなら、補償割合70%のペット保険がオススメです。

ペット保険では、通院・入院の1日あたり、手術1回あたりの限度額が定められています。通院・入院1日あたり1万円から1万5,000円、手術1回あたり10万円から14万円ぐらいが目安です。また、通院・入院の支払限度日数は20日程度、手術回数は2回程度が妥当です。

保険料

ペット保険の保険料は、ペットの年齢が上がるほど高くなります。一般的に、高齢になるほど病気やケガのリスクが増すため、保険料の上昇は自然なことといえるでしょう。

しかし、中には保険料を安く見せるため、若い頃の保険料を極端に低く設定し、その後急激に保険料が上がるペット保険も存在します。

現在の保険料だけを見て「安い」と飛びつくと、更新の度に極端に保険料が上がり、最も治療費のかかる年齢にさしかかった頃には、保険を継続できなくなってしまうことすらあります。

ペット保険の保険料を比較する時は、一生で支払うトータルの保険料に注目し、極端な保険料の設計になっていないかチェックしましょう。

ペット保険の比較ポイント2.加入属性

続いては、ペット側の条件について紹介していきます。

加入できる種類

ペット保険には、犬・猫のみを対象とする保険と、鳥やうさぎ、フェレットなど他のペットも対象とする保険があります。ペット保険に加入する際は、対象範囲をよく確認しましょう。

ペットの種類によって、加入できる年齢が異なる場合もあります。対象になるか不安な場合は、保険会社に相談しましょう。

加入できる年齢

ペット保険では、「生後〇日以降」「〇歳まで」といった年齢制限が設けられていることが一般的です。

生後に関しては、1ヵ月から2ヵ月程度の制限が設けられている場合と、生後すぐに加入できる場合があります。生後間もない頃は病気やケガのリスクが非常に高いため、「生後0日」から加入できるペット保険に加入することをオススメします。

年齢が上がった場合の制限については、多くのペット保険が「8歳」「10歳」「12歳」程度を区切りとしています。年齢制限に引っかかる前に加入すれば、その後は終身で更新できるペット保険が多いため、若く健康なうちに加入しておくと良いでしょう。

もし年齢制限を過ぎてしまった場合、通院までカバーしたペット保険に新たに入るのは難しくなります。その時は、入院・手術だけでもカバーしてくれるペット保険に加入しましょう。

ペット保険の比較ポイント3.その他

続いて、商品の内容やペットの条件以外の比較ポイントを紹介します。

請求システム

ペット保険の保険金の受取方には、窓口精算と立替請求の2種類があります。

窓口精算とは、人間の場合と同様に、窓口で治療費の一部だけを支払えばすむタイプです。たとえば補償割合70%のペット保険に加入しており、1万円の治療を受けた場合、30%にあたる3,000円を窓口で支払います。あらかじめ保険金の分が治療費から差し引かれるため、保険金を請求する手間がかかりません。

一方、立替請求では一度治療費を全額支払います。その後、保険金を請求して初めて、補償割合に応じた保険金が振り込まれます。補償割合70%のペット保険に加入しており、1万円の治療を受けた場合、窓口で1万円をまず支払い、後日7,000円を保険会社に請求して受け取ることになります。

窓口精算と立替請求を比較すると、圧倒的に窓口精算が便利です。窓口精算なら、治療を受けたのにうっかり請求を忘れてしまうといったことも発生しません。

ただでさえ病院に通ったり看護したりで忙しい中、保険金の請求をするのは手間がかかります。負担を減らすためにも、窓口精算ができるペット保険がオススメです。

保険料割引

ペット保険には、保険料の各種割引が用意されていることがあります。

たとえば、2頭目以降は保険料が割引になる多頭割引や、病気やケガをしなかった場合に適用できる健康割増引などです。複数のペットを飼っているなら、多頭割引はぜひ検討しましょう。他に、インターネットで契約すると割引になるペット保険もあります。

ペット保険の比較に役立つ!付帯サービスとは

ペット保険を比較する時は、補償内容や保険料だけでなく、付帯サービスにも注目しましょう。

健康チェックサービス

ペット保険があれば治療費の金銭的負担は軽減されますが、そもそも大切なペットが病気やケガで苦しまないようにしたいものです。健康チェックサービスが付帯するペット保険なら、治療費の負担軽減だけでなく、病気の予防や早期発見が可能です。

人間でも話題になった「腸内フローラ」測定が毎年受けられるペット保険もあるので、予防に力を入れたい人はぜひ検討してみてください。

獣医師相談サービス

ペットの様子がいつもと違う時、病院に連れて行くべきか悩む人は多いはずです。「数日様子を見てから…」と思ったとしても、不安な日々が続くことになります。ペットは人間と違って症状を言葉で説明できません。発見が遅れたせいで、治療が長引いてしまうこともあるでしょう。

動物の専門家である獣医師に直接相談できるサービスが付帯したペット保険なら、気になる症状が現れた時、すぐに相談できます。最近では、電話だけでなくLINEで気軽に相談できるタイプのペット保険も存在します。電話となると緊張してしまう人も、LINEなら気軽に相談できるのでオススメです。

迷子捜索サービス

考えたくないことですが、家族の一員であるペットが迷子になるというケースも起こり得ます。迷子捜索サービスが付帯したペット保険なら、迷子になった時、迷子捜索を専門とするペット探偵が駆けつけてくれます。

サポートマップ上での呼びかけや、迷子捜索隊依頼など、多方面でペットの捜索をサポートしてくれるので安心です。

宿・ホテルの優待サービス

家族旅行にペットを連れて行きたいと考える人も多いでしょう。しかし、ペット同伴可能な宿泊施設は限られており、探すのに苦労する場合もあります。

そんな時、ペット保険の宿・ホテルの優待サービスを使えば、大切なペットと一緒に旅行を楽しめます。ペットと旅行に行く機会が多い人にとって、あるとうれしい付帯サービスです。

人気のペット保険の特徴を徹底比較

最後に、アニコムのペット保険の内容や特徴について、他社の人気のペット保険と比較して解説します。

アニコムの「どうぶつ健保ふぁみりぃ」

アニコムは、ペット保険シェアNo.1を誇るペット保険会社です。アニコムのペット保険は、窓口精算ができるため、あとで保険金を請求する手間が発生しません。また、8歳以上のシニアでも加入できる「どうぶつ健保しにあ」という商品があるのも魅力です。

アニコムのペット保険は、年齢による保険料の上昇率がゆるやかで、一生トータルの保険料が安くなるよう設計されています。また、若い頃に加入しておけば、終身で契約を更新できるのも安心です。さらに、多頭割引や健康割増引といった保険料の割引もあります。

LINEで獣医師に相談できるどうぶつホットラインや迷子捜索サービスなど、付帯サービスが充実しているのも特徴です。

A社のペット保険

犬・猫のみを対象としたペット保険です。365日24時間の獣医師への電話相談サービスが特徴です。また、インターネット割引などの割引もあります。

ただし、保険金の窓口精算には対応しておらず、一旦治療費を支払ったうえで、後日保険金を請求しなければなりません。また、満8歳までしか加入できないため注意しましょう。

B社のペット保険

犬・猫のみを対象としたペット保険です。年齢による保険料の上昇が2~3回に限定されているシンプルな保険料設計が特徴です。

こちらも窓口精算には対応していないため、後日保険金を請求しなければなりません。また、生後30日以上9歳未満という年齢制限が存在するため、注意が必要です。

大切なペットの健康を守るために

ペット保険の請求経験は契約者の62%というデータもあるほど、最近ではペット保険に加入することや保険金を請求することが一般的になってきました。

大切なペットの健康を守れるのは、飼い主である人間です。いざという時、ペットに十分な治療を受けさせられるよう、しっかり比較したうえでペット保険に加入しましょう。

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