14日、ビットコイン価格は史上最高値更新となる700万円を超えた。15日早朝には約670万円まで反落したが、記事執筆時点では684万円付近を推移している。

高騰の背景として、米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースがNasdaqへの上場を間近に控えていたことが要因の1つとして挙げられる。結果としてコインベースは米国時間14日に無事上場し、一服感から一時価格が反落したものとみられる。

ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

ここ最近は世界有数の金融機関によるビットコインを含む暗号資産関連のポジティブな話題が散見される。

ゴールドマン・サックスによる暗号資産トレーディングデスクの再開や、JPモルガンの暗号資産関連企業への投資を行うためのファンド組成検討、そしてモルガン・スタンレーによる富裕層向けビットコイン投資信託の提供などがその例として挙げられる。

また決済の分野でも、VisaがステーブルコインUSDCの利用を発表し、PayPalが約2,900万の加盟小売店で暗号資産による決済サービスを始めると発表している。

さらには、暗号資産関連事業を行っているフィデリティ、ギャラクシーデジタルなど8つの金融機関が、ビットコインETF(上場投資信託)を米証券取引委員会SECに申請している。

ビットコインETFは、早ければ来月、また遅れたとしても年末までに可否判断が下される見通しだ。仮にビットコインETFが認可されれば、株の売買と同じように証券会社を通じて取引ができるため、多額の資金が暗号資産市場に流入する期待も高く、ビットコイン価格にも影響を与えるだろう。

また、3月末から連日高値が続くイーサリアムも15日に最高値を更新。記事執筆時点では27万円の高値付近を推移している。

なお、イーサリアムは15日午後8時頃に大型アップデート「Berlin(ベルリン)」が行われる予定だ。実装はブロック高12,244,000で行われる予定で、これに伴い価格が乱高下する可能性もあるため警戒が必要だ。

史上最高値を更新したビットコインであるが、心理的節目である6万5000ドル(約708万円)を上抜ければ、さらなる価格高騰の可能性も見込まれる。(提供:月刊暗号資産