株式投資で資産運用を始めるときは、最初に「どの国で上場している株式を投資対象とするか」について決定することが必要だ。その際の判断基準になるのが「過去の値動き」「今後の成長期待度」である。この2つの視点で注目されているのが中国株だ。本稿では、中国株インデックスの過去の値動きや中国マーケットの成長期態度について解説していく。

目次

  1. 中国株インデックスの過去の値動きをチェック
    1. 上海総合指数:直近20年間で株価指数は約1.68倍
    2. 深セン総合指数:直近20年で株価指数は約3.81倍
    3. 香港ハンセン株価指数:直近20年で株価指数は約1.75倍
    4. いずれの株価指数も大きく上昇
  2. 中国マーケットの成長期待度を4つの視点で考える
    1. 1.強力な中国政府のバックアップ
    2. 2.豊富な内需はまだ健在
    3. 3.ハイテク分野で注目度アップ
    4. 4.ユニコーン企業の多さにも注目
  3. 今こそ中国株で資産運用を始めてみよう

中国株インデックスの過去の値動きをチェック

まずは、中国株の過去の値動きをチェックしてみよう。その国の株式市場の値動きを俯瞰する際は「株価指数」の値動きが参考になる。中国市場の代表的な株価指数である「上海総合指数」「深セン総合指数」「香港ハンセン株価指数」の過去の値動きは以下の通りだ。

上海総合指数:直近20年間で株価指数は約1.68倍

「上海総合指数」は、上海証券取引所に上場している全株式で構成される株価指数である。2001年の取引初日につけた終値は2,065.61だった。しかし2021年の取引初日につけた終値は3,483.07、直近20年間で株価指数は約1.68倍となっている。

深セン総合指数:直近20年で株価指数は約3.81倍

「深セン総合指数」は、深セン証券取引所に上場している全銘柄を対象とした株価指数だ。2001年の取引初日につけた終値は626.17だった。しかし2021年の取引初日につけた終値は2,386.54、直近20年で株価指数は約3.81倍だ。

香港ハンセン株価指数:直近20年で株価指数は約1.75倍

「香港ハンセン株価指数」は、香港証券取引所に上場している銘柄のうち流動性の高い銘柄で構成されている株価指数である。2001年の取引初日につけた終値は16,102.35だった。2021年の取引初日につけた終値は28,283.71、直近20年で株価指数は約1.75倍となっている。

いずれの株価指数も大きく上昇

上海総合指数と深セン総合指数、ハンセン総合指数の値動きを分析してみるといずれもこの直近20年で指数が大きく上昇していることが分かる。

東洋証券
(画像=ZUU online作成)

株価指数は、さまざまな銘柄で構成されている特徴があるため、各市場の平均的な値動きの変動を示している。そのため各市場における有望銘柄に投資していた場合は、株価指数の伸びを大きく超える成果を出せたケースも多い。

中国マーケットの成長期待度を4つの視点で考える

続いて中国マーケットの成長期待度について以下の4つの視点から解説していく。

  • 強力な中国政府のバックアップ
  • 豊富な内需はまだ健在
  • ハイテク分野で注目度アップ
  • ユニコーン企業の多さにも注目

1.強力な中国政府のバックアップ

中国では、成長分野で事業に取り組む企業を中国政府が強力に支援している。資金面や許認可面などでのバックアップは、企業の成長スピードを加速させ事業規模の拡大が見込めるため、当該企業の株価上昇が期待できるだろう。

2.豊富な内需はまだ健在

2021年3月31日時点で中国の人口は、約14億人となっており依然として世界1位だ。人口が多いということは、内需が強くなることが期待できる。内需の強さは、その国の成長力に直結するため、中国マーケットは今後も堅調な伸びが予想できるだろう。

3.ハイテク分野で注目度アップ

ハイテク分野における中国企業の台頭が近年目立つ。ここでいうハイテク分野とは、例えば自動運転技術やAI(人工知能)技術などのことだ。米国では、2020年7月ごろから自動運転技術として無人タクシーの商用サービスが開始されている。しかし中国でも2021年1月から中国のスタートアップ企業「オートX」によって各地で無人タクシーの「レベル4」の実証実験がスタート。

今後も続々と商用サービスがスタートする予定だ。

4.ユニコーン企業の多さにも注目

企業価値が10億米ドル(1米ドル108円換算で1,080億円)以上の未上場スタートアップ企業のことを「ユニコーン」と呼ぶ。米国の民間調査会社CBインサイツが調査した2021年4月時点のデータによると世界のユニコーンの数は646社だ。一方で中国のユニコーン数は138社(約21.4%)で米国の332社(約51.4%)に次いで2位となっている。

ちなみに日本は10位で5社(約0.8%)。こうした中国のユニコーンの中からいずれ上場する企業も出てきている。また株価が数年の間に大きく上昇する可能性のある銘柄もあるだろう。ユニコーンが多いということは、それだけ個人投資家の将来的なチャンスも多いといえる。

今こそ中国株で資産運用を始めてみよう

この記事では「上海総合指数」「深セン総合指数」「ハンセン総合指数」の3つの指数が過去20年でどれくらい伸びたのかをまず紹介した。伸びは1.68~3.81倍で十分投資に値するマーケットである。今後も成長の期待感が大きい中国マーケット。期待感が大きければ投資マネーが将来の成長を織り込みさらに流入が見込めるだろう。

株式の買い手が多くなっていけば自然と株価も上昇が期待できる。こうした点を考慮すると日本の個人投資家は、まだ中国株に注目していない人も多く非常にもったいない状況だ。将来を見据えて今こそ中国株で資産運用を始めてみてはいかがだろうか。

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