2021年10月8日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日7日(木)の米国株は主要指数がそろって3日続伸。債務上限を巡る与野党の交渉進展が好感された事、そして欧州エネルギー危機に関する懸念が和らいだ事が好感された展開に。一方、米インフレの「主犯」といわれている米中古車価格は9月に過去最高を記録した模様。米10年債利回りは1.57%に上昇し、米ドル/円は底堅い展開で、再び111.60円レベルで推移。
現在の為替相場の戦略やスタンス
為替市場を牽引しているのは引き続き豪ドル。豪ドルをサポートしているのが天然ガス。ブルームバーグの報道によれば、オランダと英国のガス先物はわずか2日間で60%も上昇。2日間で60%というのはかなりの上昇だ。ただ一方的に暴騰していた欧州の天然ガス価格だが、ロシアのプーチン大統領が「欧州エネルギー市場への支援」を約束したことから急速に下げに転じている。天然ガスが反落したことにより豪ドルの堅調さは少し失速する可能性もあったのだが、米国株が反発したことから、調整なく続伸。豪ドル/円は81.65円付近の高値を付け、ユーロ/豪ドルは1.5800ドルを割り込んできた。引き続き、対円、対ユーロで豪ドルのロング継続で臨みたい。中国では本日8日(金)、国慶節(建国記念日)の連休が明けて1週間ぶりに金融市場での取引が再開される。恒大集団のディフォルト懸念から、一部の投資家が日経225をヘッジしたとの噂もあることから、本日8日(金)は米雇用統計もあるが、まず中国市場の動向に注目したい。
西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。