2021年10月12日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週の米ドル/円のイメージは、(ちあきなおみではないが)「あれは3年前」だ。3年前の2018年末に113円台後半を付けたそのレベルまで戻ってきた。昨日11日(月)の朝時点では112.20円割れもあったのに1日で激変。これは非常に多くの「買えていない人たち」がいるという状況だろう。考えられるパターンは以下。1つ目は、ショートを振った人の損切りがまだ出来ていないこと。2つ目は下でかけたヘッジの買い戻しをしなければならない機関投資家がいるのではないかということ。3つ目に外債投資を考えていた人たちの買い遅れ感。そして最後に本邦輸入企業の買い遅れ。これに関しては、約1年前、原油価格が39ドルだったのが、現在80ドルを超えてきて昨日11日(月)は82ドル辺りだった。ということは原油の輸入量は同じでも支払い外貨が2倍になってしまっている。そうなれば当然前もってある程度の量を予約してディスカウントを試みるだろうが、そうなればなおさら決済のための外貨が必要になり、不足するという事態を招く。そのため、落ちるのを待っていたが少しでも高くなる前に買わざるを得なくなり、そうした「仕方なく買わざるを得ない買い」も出ているようだ。そんなドル買いが出来てない状況の一方、ドル売りはというと、ずっと売り上がってきているのでそれなりにお腹一杯だろう。そうするともう少し引き付けて売るか、113円台後半で大きく跳ねたら売りで仕掛けてくるかもしれないが、昨日11日(月)の水準では慌てて売ってこないと思うので、そうなると東京市場でのドルの需給バランスが大きく不足に傾いているのではないだろうかという気がする。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは110.80~113.80円。レベル感でショートを振るのは危険だ。どこかで市場のセンチメントが「買って行かなければならない」とブルになってみんなが飛びつき買いをして、ポジション全体がショートからロングに傾いたときに初めて大きな調整で落ちる訳であって、ショートを持っている人が踏ん張っている間は落ちないだろう。なので方針としては、恐々ではあるが、113円の前半を買ってみて、ダメなら112.80円で切って、再度112.50円割れを買ってみてダメなら112.20円で切るみたいなことをやらざるを得ないかと思っている。利食いの方は、上昇方向の状況がどこまで上がるかわからないため、上がってきたら少しずつ分割で利食っていくしかないと思っている。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。