ドルコスト平均法
(写真=Thinkstock/Getty Images)

投資を始めるにあたって、「ドルコスト平均法」がファイナンシャルプランナーや金融機関などからよく勧められています。ドルコスト平均法は株式や為替、投資信託などを、定期的に一定金額を購入することにより平均購入単価を下げることを目的にした投資方法です。ドルコスト平均法では株価が高いときには少なく、逆に株価が安いときには多くの株数を購入するので、平均購入株価が下がる有利な投資方法であると一般的にいわれています。毎月一定の金額でルール通りに買うので、気楽に投資を継続しやすいのも長所だといわれています。巷でいわれているようにドルコスト平均法が絶対有利で確実な投資方法なのか、詳しくみていきたいと思います。

ドルコスト平均法のメリットとおすすめの理由

ドルコスト平均法は一定間隔で定額で同じ商品を買い付ける投資法です。例えば毎月1日に3万円づつ購入するというようなルールで、株式などを購入し続けます。株価が3000円の月は10株購入できます。株価が300円の月は100株購入できます。毎月買い続けることにより、安いときは沢山買い、高いときは少しだけ買い平均購入株価を下げることがメリットとなります。

またドルコスト平均法の別のメリットとしては、ルールにもとづいて機械的に購入するので自分で逐一相場を分析したり判断する必要がないことです。もちろん安いときに買い、高くなったら売れば最も効率よく投資へのリターンも見込めますが、人間には欲や焦りといった弱点もありますから、売買の判断が狂ってしまい大きく損失をだすこともあるのです。自分で「相場判断」を行わずに機械的に投資を行いたい人には、ドルコスト平均法は有利といえます。将来どう値が動くかわからない金融商品のリスクに対し、欲や恐れに打ち勝つ手法ともいえます。

ポイントは「はじめ時」と「やめ時」

先に述べたようにドルコスト平均法のメリットは平均購入株価を下げることと、機械的に投資できることだといえますが、しかしどのような場合においても必ず有利な投資法というわけではありません。価格が右肩上がりに値動きする場合では当然利益をだせますが、右肩下がりの値動きの中ではやはり損失を出してしまいます。価格が高くても安くても平均化するのだから、いつ始めてもかまいませんよという人もいますがそれは正しくありません。投資の鉄則は「安い時に買って高い時に売ること」ですから、これはドルコスト平均法の投資にも当てはまります。株式市場が全体的に高い水準にある時よりも、低迷しているタイミングを見て積み立てを始める方が賢明といえます。

そして最も重要なのが「やめ時」です。ドルコスト平均法ではよく、20年や30年といったスパンで長期投資し、その結果終盤で複利投資による大きな効果が得られることを説明されると思います。ここで毎月6万円を30年間投資した場合の結果についてみてみましょう。

○30年間5%複利

元本 21,600,000円
利息 28,627,769円
合計 50,227,769円

○最初の15年間15%複利で後半の15年間マイナス5%複利

元本 21,600,000円
利息 3,695,573円
合計 25,295,573円

同じ金額を同じ期間投資しても運用結果は倍ほどの開きがあります。確実に30年間複利で増え続けるという確実性は低いにも関わらず、ただ長期投資を続けていれば大丈夫というのは間違っています。ドルコスト平均法では相場が上昇したとき、ある程度の成績をだした段階でやめる「やめ時」が非常に大事です。