本記事は、青木龍氏の著書『2%の人しか知らない、3億円儲かるビル投資術』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

副業
(画像=PIXTA)

これからの企業は「二輪車」で走りなさい

副業・兼業のための総合情報サイト『BitWorks』によると、2021年の時点で中小企業だけではなく、大企業においても副業が解禁されたことが示されています。

IT系で言えばソフトバンクやYahoo!やサイボーズやDeNA、食品系はアサヒグループ、自動車・機械系では日産自動車、小売業では丸紅、サービス系ではリクルートやHIS、娯楽系ではセガサミーHD、と誰でも一度は名前を聞いたことのある数々の大企業が、社員への副業を解禁しているのです。

また書籍でも「副業で起業する」ということをテーマにした書籍がたくさん発売され、これはそれだけ世間で「副業で稼ぎたいニーズ」が高まっていることを示していると言えるでしょう。

副業が解禁された背景には人口減少による労働人口の深刻化、老後破綻の問題、そして働き方改革による2つの施策(「モデル就業規則」の改定と「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の公表)などがあると思いますが、私としては会社が正社員として従業員に定年まで賃金を払い続けるのが難しくなり、従業員のリスクヘッジの意味もこめられていると思っています。

さらに、社外で仕事を作って副業にできることは従業員にとって「能力のプラス」にもなります。能力を上げられることに加えて、そこには「そういう力がない人はいらない」という暗黙の意味も込められているように感じます。

さて、副業の是非に関しては置いておくとして、一個人がこのような流れになっている時代の変化をつぶさに感じ取るのであれば、私は「企業も副業をするべき」と考えます。

それが不動産投資事業――それも「ビル投資による貸事務所業」です。

詳しくは次章で解説しますが、貸事務所業を取り入れることによって、何度もお伝えしている「もう1つの財布」を企業は持つことができます。

例えば、純利益が5000万円出ているA社と、純利益5000万円にプラスして不動産の収益が2000万円あるB社を比較したら、誰が見ても後者のほうがキャッシュフローは強いとわかります。

本業だけで走っている状態は、言ってみれば一輪車です。

不動産投資は、そこに“もう1つの車輪”を備えることと同じです。

もちろん、不動産投資だからって何でもいいわけではありません。ビル投資による貸事務所業であっても、きちんと選んでいかなければいけません。これについてもこの先でお伝えしていきます。

ここで明確に語っておきたいのは、個人が副業によって二輪車で走っているのだから、これからは企業も二輪車で走る時代になっている、ということです。

そのようにして「どこからでも利益の取れる構造」を持っておくべきなのです。

なぜ「設備投資より不動産投資」なのか?

本章で私は不動産投資――ビル投資による貸事務所業を読者に強くおすすめしていますが、業種によっては工場などの「設備投資」も不動産投資の一環と考えるかもしれません。

例えば、製造業であれば自社の生産工場です。

確かに土地を買って建物を建てるわけですから、不動産投資と思えるかもしれません。ただ、設備投資はあくまでも「営業内」での必要な投資です。製造工場であれば本業の生産ラインを増強させるために工場を新設したり、拡張したりするわけです。

また、設備投資で工場などを作った場合、万が一、本業が悪くなったときに“なかなか売却しづらい資産”になってしまいます。

生産設備を売却すると自社の生産性は下がります。まさに身を切るようなもので決断を下すのにかなりの覚悟が必要でしょう。

それに、生産工場は基本的に自社で使うことを前提に建てられるものですから、同じ製造業であっても他社にとっては使い勝手が悪かったり、「好み」が出るところもあるので、これも売却しづらい理由になります。

一方、ビル投資による貸事務所業であれば、まず本業とは連動しないものなので、売却をするにしても本業への影響はほとんどありません。運用商品として「本業から外しやすいもの」として、売却や撤退が容易です。

次に、ビルは“貸しやすい不動産”です。貸しやすい=誰からでもニーズがあるものなので、売却する際にも買い手にとって運用しやすい不動産商品になります。必然的に売却しやすく、売却益も得やすい商品になります。

さらに、工場などがマニアックなものであるのに対して、事務所は企業であればほぼ必須なものになります。もちろん、広さや立地などは好みが発生しますが、企業にとって衣食住で言う「住」の部分に当たりますので、遥かに汎用性が高いです。

そして何より、毎月の家賃収入があります。これが営業外収益として毎月入ってきます。キャッシュフローとしてある程度先が読みやすいので、安定した収益として確保することができるのです。

「でも、そう簡単にビル投資なんてできるの?」

そんな声が聞こえてきそうです。

次章からは、なぜビル投資による貸事務所業がおすすめなのか、他の投資商品と比べてどうなのか、どうすれば儲かるビル投資ができるのか、などを数々のトピックでお伝えしていきますので、読み進めながらその疑問を払拭してもらえたらと思います。

ビ2%の人しか知らない、3億円儲かるビル投資術
青木龍
株式会社Agnostri(アグノストリ)代表取締役社長。1989年、東京都出身。小学校から高校1年まで野球を続け、厳しい監督に鍛え上げられる。22歳で事業系不動産に特化した不動産売買の会社に就職。中小企業の経営者をターゲットに、ビル売買の営業開拓を実施。その後大阪支店・名古屋支店の立ち上げに携わる。最終的に東京で課長職に就任。会社員時代は1人で50億円を販売しトップセールスに。2018年に独立し、東京都千代田区に株式会社Agnostri(アグノストリ)を設立。会社設立後、年間100億円ほどの売買を締結。ミッション:情報弱者を1人でも減らす。

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