SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)に関する質問集

最後に、ここまでの内容も含めてSXの質問集をまとめた。いずれもプラン策定や実施に必要な知識となるため、経営者や担当者は最後までチェックしていこう。

Q1.トランスフォーメーションとは?

トランスフォーメーションとは、直訳すると「変化」や「変革」を意味する。ビジネスの世界では、「サステナビリティ・トランスフォーメーション」や「デジタル・トランスフォーメーション」のように、分野を表す専門用語と一緒に用いられることが多い。

総務省や経済産業省も、公的な文書や資料において「トランスフォーメーション」を用いている。

Q2.SXは何をする?

SXとは、「サステナビリティ・トランスフォーメーション」の略語である。成長を目指す企業が「稼ぐ力」と「持続可能性」を両立させることであり、現代企業に欠かせない成長戦略として注目されている。

具体例としては、本業における再生可能エネルギーの活用や、サーキュラー・エコノミー(循環経済)の導入などが挙げられる。

Q3.DXとは?どういう意味?

DXとは、「デジタル・トランスフォーメーション」の略である。日本語では「デジタル変革」と訳されており、デジタル技術によって企業風土を変革させることを意味する。

現代では、さまざまな企業がIoT化やデジタル化によって生産効率を高めているため、あらゆる業種の中小企業にもDX化が求められつつある。

Q4.サステナビリティ経営はなぜ必要?

サステナビリティ経営は、これまで「社会貢献活動」としてプラスアルファの活動として認識されてきた。しかし、2015年にSDGsが採択されたことをきっかけに、企業の中長期成長には欠かせない要素となりつつある。

実際に、「環境・社会・ガバナンス」の観点から行われるESG投資の市場は伸びており、非財務情報を重視する投資家が増えてきている。

Q5.ダイナミック・ケイパビリティとは?

ダイナミック・ケイパビリティとは、国が公表した「ものづくり白書」の中で登場した経営戦略論である。もともとはカルフォルニア大学の教授が提唱したものであり、SXとは切り離せないフレームワークとして知られている。

DXとも関わりが深いため、トランスフォーメーションに関するプランの策定時には概要を確認しておきたい。

SXは企業が生き残るためのキーワードに

企業が長く生き残る上で、SXは重要なキーワードになりつつある。SDGsやESG投資とも関連しているため、状況に合わせていつでも動き出せる準備をしておきたい。

今後新たに登場する事例や制度にも目を向けながら、継続的な情報収集を心がけていこう。

著:片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。
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