気候変動対策や持続可能なエネルギーと並んで、水資源問題が世界的に注目を集めている。その解決策の一つが、ウォーターポジティブだ。世界的な大手企業を中心に、取り組みが広がりつつある。今回はその定義や意味、企業によるアプローチ例について解説する。

目次

  1. 「ウォーターポジティブ」とはどういう意味?
    1. SDGsにマッチした取り組み
    2. 「カーボンネガティブ」と似た考え方
  2. ウォーターポジティブ関連の企業の取り組みや方針
    1. Microsoftの取り組みや方針
    2. Meta(Facebook)の取り組みや方針
    3. Googleの取り組みや方針
    4. P&Gの取り組みや方針
    5. ペプシコの取り組みや方針
  3. ウォーターポジティブに関するQ&A
    1. Q1.ウォーターポジティブとは?
    2. Q2.ウォーターポジティブに対するGoogleの姿勢は?
    3. Q3.ウォーターポジティブの必要性とは?
    4. Q4.ウォーターポジティブの課題は?
  4. さらに注目が高まる可能性も
  5. 事業承継・M&Aをご検討中の経営者さまへ
ウォーターポジティブとは? 定義や意味、企業の取り組みを解説
(画像=naka/stock.adobe.com)

「ウォーターポジティブ」とはどういう意味?

ウォーターポジティブとは、「消費量を上回る水を補給すること」を指す。節水や排水の再利用に限らず、水不足が深刻な地域への投資や、水の消費量を還元することを目指す取り組みを意味している。

世界的に重要視されている背景には、迫りくる水資源の逼迫(ひっぱく)問題がある。人口増加や経済発展に伴い水需要が拡大しているほか、気候変動の影響による干ばつや水源の塩水化も懸念される。2030年には需要に対して利用可能な水資源が40%不足すると試算されており、需給バランスの調整が急務となっている。

SDGsにマッチした取り組み

国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の観点からも意義は大きい。注目すべきは、SDGsが掲げる17の目標の6つ目「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」というゴールとそのターゲットだ。以下はゴールに掲げられている文章の一例となっている。

・2030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ平等なアクセスを達成する
・2030年までに、全セクターにおいて水の利用効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取及び供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる

水問題の解説や改善を促すウォーターポジティブの取り組みは、SDGsの達成に向けて重要な意味を持つことが分かる。

「カーボンネガティブ」と似た考え方

関連する考え方に「カーボンネガティブ」が挙げられる。カーボンネガティブとは、経済活動によって排出される温室効果ガスの排出量よりも吸収量が多い状態を目指す取り組みを意味する。

温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡にする「カーボンニュートラル」のように全体として実質ゼロを目指すのではなく、温室効果ガスの除去と再利用、循環、吸収源の強化など、より積極的な意味合いが強いのが特徴である。

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