SDGsやESG投資が浸透するにつれて、近年では新たな問題が顕在化してきた。グリーンウォッシュはその代表例であり、さまざまな弊害が多方面から指摘されている。ここではグリーンウォッシュの概要のほか、問題点や企業が知っておきたい対策を解説する。

目次

  1. グリーンウォッシュとは?
    1. グリーンウォッシュの問題点
  2. グリーンウォッシュの現状
    1. 過去の事例
    2. グリーンウォッシュの規制状況
  3. グリーンウォッシュの見分け方
  4. 企業が知っておきたいグリーンウォッシュ対策
    1. 透明性のある広告・表示を意識する
    2. エビデンスの記載を徹底する
  5. グリーンウォッシュに関するQ&A
    1. Q1.グリーンウォッシュの由来や歴史は?
    2. Q2.グリーンウォッシュは何が問題?
    3. Q3.グリーンウォッシュの見分け方は?
    4. Q4.グリーンウォッシュの罰則や規制は?
    5. Q5.グリーンウォッシュの有名な事例を知りたい
  6. グリーンウォッシュに対する警戒は今後も強まる
グリーンウォッシュとは? 問題点や見分け方、対策を事例つきで解説
(画像=AntonyWeerut/stock.adobe.com)

グリーンウォッシュとは?

グリーンウォッシュとは、広告等を通して環境に配慮しているように見せかける行為である。環境をイメージさせる「Green」と、ごまかしや上辺を意味する「Whitewashing」を合わせた造語であり、分かりやすい例としては以下が挙げられる。

○グリーンウォッシュの例
・環境負荷が大きい商品に、環境をイメージさせる緑のラベルを貼る
・「100%リサイクル可能」と謳いながら、リサイクルできない部品がある
・実績のない企業が「業界トップ」「業界No.1」を謳う
・根拠のないデータで環境配慮をアピールする

グリーンウォッシュはネット上に多く存在しており、2020年に欧州委員会が世界中の企業サイトを調査したところ、42%の企業が誇張・虚偽・欺瞞的な表現をしていると公表された。環境意識の高いユーザーを狙った手口であるため、環境配慮型商品の消費者が増えるほどグリーンウォッシュも増加する傾向にある。

グリーンウォッシュの問題点

2015年の国連サミットでSDGs(※)が採択されて以来、世界では環境問題・社会問題が広く注目されている。

(※)環境問題・社会問題に関する国際的な目標のこと。

特に近年は「環境・社会・ガバナンス」を重視するESG投資が拡大しており、環境配慮型の企業が高く評価されるようになった。しかし、グリーンウォッシュを行う企業が増えると、本来評価されるはずの企業に資金が流れないリスクがある。

また、自覚のない消費者が環境破壊に加担してしまう点や、SDGs達成の足かせになる点も深刻な問題点だろう。

○グリーンウォッシュの問題点
・正当に評価を受けられない企業が増える
・消費者が環境破壊に加担してしまう
・騙された消費者が環境問題への関心を失う
・SDGs達成の足かせになる
・不当な資金集めにつながる など

上記のように、グリーンウォッシュの存在は社会に多大な影響を及ぼしている。