企業がESG経営に取り組むメリット

ここからは、企業がESG経営に取り組む具体的なメリットを見ていこう。

長期的な成長を目指しやすくなる

ESG経営に取り組む企業は、社内外から評価されることで長期的な成長を目指しやすくなる。

ESGの考え方はすでに一般投資家にも浸透しており、社会貢献度の高い企業に投資をする例は珍しくない。また、ESGに関する取り組みを評価する金融機関も存在するため、ESG経営には資金調達のハードルを下げる効果がある。

さらに、労働環境の整備によって働きやすい企業になれば、優秀な人材が集まることで高い成長率を維持しやすくなるだろう。

新しいビジネスの創出につながる

具体的な施策にもよるが、ESG経営は新たなビジネスの創出にもつながる。

分かりやすい施策としては、さまざまな人材を受け入れて活躍させる「ダイバーシティ&インクルージョン」が挙げられるだろう。多様な人材が在籍する企業には、多角的なアイデアや意見が生まれるため、斬新なビジネスモデルやイノベーションを創出しやすくなる。

経営リスクを抑えられる

ESG経営によってコーポレート・ガバナンスを強化すると、情報漏えいなどのトラブルが起こりにくくなる。粉飾決済や横領などの不祥事も防げるため、施策次第では経営リスクを大きく抑えられるはずだ。

経営リスクが低いクリーンな企業は、消費者や投資家、取引先からの評価も自然と高まっていく。

ブランド強化やイメージアップにつながる

ESG経営に取り組むと、ステークホルダーからは企業努力をしているように映る。顧客や投資家だけではなく、従業員満足度も高めている印象を受けるため、最終的にはブランド強化やイメージアップにつながるだろう。

ESG経営に取り組むデメリットや注意点

一方で、ESG経営にはデメリットや注意点も潜んでいる。

短期的な効果は期待しづらい

現代企業が直面する環境問題・社会問題は、簡単に解決できるものではない。新たな企業文化の浸透や環境保全活動、人材評価システムの導入などが必要になるため、リターンを得るまでに数年~10年以上かかるケースもある。

したがって、ESG経営では短期的なリターンは期待せずに、中長期の視点をもってプランを立てることが重要だ。

施策によっては大きなコストがかかる

環境・社会に貢献する経営と聞いて、再生可能エネルギーや省エネシステムの導入をイメージする経営者も多いだろう。しかし、あまりにも大規模な設備を導入すると、キャッシュフローや経営を圧迫する恐れがある。

前述の通り、ESG経営は中長期プランが前提となるため、倒産リスクが高まるようなコストのかけ方は避けておきたい。

事業との関連性が重要になる

企業の収益源はあくまで事業活動(本業)であり、ESG経営の実現が目的ではない。資金調達だけでは経営が成り立たないので、本業のリターンについても十分に考える必要がある。

そのため、理想としては事業との関連性が強い施策を考えたい。本業を通して環境・社会に貢献できれば、利益を追求しながら外部からの評価を高められる。

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