VXの事例
ここからは、VXの具体的な5つの事例を紹介していく。VXを実際に活用するとどのようなイメージになるのか、これらの事例を参考にしてほしい。
METAの「Workrooms」
META社(旧Facebook)は、メタバース「Horizon Workrooms」を提供している。Horizon Workroomsでは、メタバース内にデスクやキーボード、ホワイトボードを出現させWeb会議を開催できる環境を実現。物理的な距離という拘束から自由になるとともにZoomよりも臨場感のある会議が可能だ。物理的に同じ空間にいる必要がないため、コロナ禍のように感染症拡大が問題となる場合も安全に会議を行える。
東京都のデジタルツイン実現プロジェクト
東京都では、仮想空間上に東京都を再現する「デジタルツイン実現プロジェクト」を推進中だ。本プロジェクトの目的は、リアルタイムに収集した各種データを仮想空間上の東京都に重ね合わせ、そこから新たな知見を得ること。本プロジェクトの活用分野は、防災やまちづくり、モビリティ・エネルギー・自然・など多岐にわたり、経済の発展と社会的課題の解決の両立が期待されている。
アウディのVRショールーム
自動車メーカーのアウディは、世界中にある自社の自動車ディーラーのうち1,000店舗にVRショールームを展開している。日本では、東京・千代田区の「Audi City紀尾井町」で体験可能だ。専用のVRヘッドセットを装着し、見たい自動車の内装を3Dで見学したり、ホイールやカラー、ダッシュボードなどの仕様を選んで確認したりできる。
三越伊勢丹のバーチャル百貨店
三越伊勢丹では、スマートフォン向けの仮想都市空間サービスとして仮想伊勢丹新宿店「REV WORLDS」を展開している。スマホアプリでアバターを操作して仮想の新宿にある伊勢丹新宿店に入店し現実世界のようにウインドーショッピングを楽しんだり気に入った商品を実際に購入したりできる。店内では、ショッピングを楽しむだけでなく「アバターの着せ替えを楽しむ」「イベントを観る」などの体験も可能だ。
VXは人が物理的な制約から解放された社会の実現に必要な技術
DXの次にくるものとして注目されているVXは、内閣府のムーンショット計画にて掲げられた「人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会」という目標達成に必要となる技術だ。今後の動向に注目しつつ企業も必要に応じてVXに対応していく流れになるだろう。