本記事は、佐藤治彦氏の著書『おひとりさまが知って得する、お金の貯め方・増やし方』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています

マイホームは55歳になったら売りに出そう ただし、少し高めに

おひとりさまが知って得する、お金の貯め方・増やし方
(画像=Krakenimages.com/stock.adobe.com)

◎不動産売買は心身ともに疲れる人生の大事業

佐藤さんは何歳でマイホームを売って現金化するのがいいと思っているのですか? とよく聞かれます。

子どもが大学などを卒業し就職、独立をした頃に考え始めるのがいいと思っています。そして、若い頃から働いてきた仕事に一区切りがつく頃がもう1つのタイミングでしょう。特におひとりさまなら後者は非常に重要です。具体的には50歳台半ばと思います。この年齢なら、住み替え、新しい環境に馴染み、コミュニティーに溶け込むこともできる、何に対しても柔軟に対応できる年齢です。マイホームを売却するという非常にストレスのかかることにも対応できるでしょう。

だからといって55歳や、60歳の退職時に売却した方がいいなどとは申し上げません。もう少しはっきり申し上げると、家が高く売れる時こそ、そのタイミングと申し上げたい。マイホームの売却は買ってくれる相手がいて初めて成立するからです。

不動産会社の中には買い取ってくれるところもありますが、それは、ほぼ100%安く買い叩くということです。家を売却しようかと思ったら、ぜひ新聞を定期購読してください。特に日本経済新聞がオススメです。新聞記事そのものも大切ですが、そこに折り込まれる不動産関連の折り込み広告(特に高所得層に読まれる日経は不動産関連の折り込み広告が多いとされます)は、あなたが住んでる地域の生きた不動産価格情報です。それも中古の不動産価格情報です。それらに数年親しめば、自分の住む家の売り出し価格がどのくらいが適正であるかがはっきりするでしょう。そして、自分が適正と思ってる金額よりも1〜2割高めに不動産会社に売却を申し出ましょう。

◎マイホームを現金化するベストなタイミングは、高く買ってくれる人が現れた時

不動産会社からは高すぎると言われるでしょう。そうしたら、別に売るのを急いでいないのでと言えばいいだけです。売却物件情報は不動産会社にとって死活問題です。特に都市部の人気エリアではその傾向があります。そして、日本では不動産会社に売却の登録をしても一切の費用は不要です。必要なのは売れた時だけ。そして、不動産会社にとっても高く売れればそれだけ高い手数料が入ってくるのですから、悪い話ではないはずなのです。

仲介会社にとって、何よりも嫌うのは他の不動産仲介業者に契約を持っていかれてしまうことですから、受けてくれるのが一般的です。そして、2〜3年の長い時間をかけて売りに出してみましょう。その間もマイホームには住み続けられますから家賃は不要です。時には価格交渉をしてくる買い手の人もいるでしょう。その時になって、どうしようか考えればいいだけです。別に急いでいないのです。ゆっくり高く売る。不動産はどんな物件も一つだけです。この物件が欲しいという人がひとり見つかればいいのです。その人が見つけてくれるまでゆっくり待てばいいのです。

ただし、不動産仲介会社と契約する前に、契約したらどのようなセールス活動をしてくれるのかは確認しましょう。通常なら行うチラシ作成と配布といったようなことをきちんとしてくれるかどうかは大切なことだからです。

こうして、ゆっくり高く2〜3年売りに出して、売れそうになかったら、その時になって価格を再度検討すればいいだけのことです。

おひとりさまが知って得する、お金の貯め方・増やし方
佐藤治彦(さとう・はるひこ)
経済評論家。1961年東京生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。東京大学社会情報研究所修了。大学卒業後は、米銀で為替オプションを扱う銀行員として、東京、ロンドン、ニューヨークで勤務した後に、短期の国連ボランティア、経営コンサルタント事務所などを経て独立。放送作家を経て、1992年ごろからテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などで、経済やマネーのことを評論、コメントする経済評論家として活動してきた。
著書に、『安心・安全・確実な投資の教科書』『年収300~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』(以上、扶桑社)、『しあわせとお金の距離について』(晶文社)、『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』(亜紀書房)、『日経新聞を「早読み」する技術』(PHP 研究所)など多数。また、『海外パックツアーの選び方・楽しみ方』(扶桑社)、『アジア自由旅行』(小学館 島田雅彦氏と共著)など旅行関連の出版物も多い。

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