本記事は、やまもとりゅうけん氏の著書『金持ちフリーランス 貧乏サラリーマン』(KADOKAWA)の中から一部を抜粋・編集しています。
「格上」にどんどん会いにいこう
「頭脳」を磨くとともに、「影響力」も築いていきましょう。
まずは人脈を増やすことです。
そのためには、新しい人とどんどん会いましょう。
それも、自分より「格上」の人と会いましょう。
大学時代、ゼミの教授にこう言われました。
「本当に会いたい人がいるのならば、その人がたとえ東京に住んでいても(私は兵庫県にある大学に通っていました)、どんどん会いにいけ。新幹線で往復しても3万円前後。夜行バスならばその半分以下ですむ。そのコストを惜しむな。尊敬する相手と実際に会って得るものは大きい。そのための交通費・交際費を投資と思えない人間は成功しない」
当時の私は、教授が何を言っているのか、さっぱりわかりませんでした。
「ただ単に会うだけで、往復の新幹線3万円分のリターンなんてあるのか?」なんて考えていました。
しかし、社会人になって自分でビジネスを運営している今ならわかります。
人と会うことでモチベーションが湧き上がり、新たなビジネスマッチングも生まれ、凄い人脈が増えます。「教授が言っていたのはこういうことなのか」と、今さらながら実感しています。
もちろん、ただ「有名人に会いにいき、その写真をTwitterに載せるだけ」だったら、何の意味もありません。
あらかじめ、インプットした知識を情報発信していたり、何かしらの行動を起こして成功した失敗したといった、結果を出したりしている状態で会うからこそ、その対面に価値が生まれます。
前項で触れたような「頭でっかちな評論家」には、誰も会いたがらないものなのです。
今は、影響力のある人に会える場がどんどん増えています。
オンラインサロンを運営している人であれば、月々の会費を払えば確実に会うことができます。
手前味噌になりますが、私が運営している「人生逃げ切りサロン」の会費は、月額2,480円。たったこれだけで、私に会う機会ができるわけです。
ホリエモンこと堀江貴文さんのオンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校」の会費は、月額1万1,000円。あの人生経験豊富なホリエモンに会って話を聞けるとなれば、月額1万1,000円だって安いものでしょう。
「格上の人に会う」という経験は、掛けるお金と時間以上に大きなリターンとなって返ってきます。
加えて、第2章で述べたように、お金持ちはみな、フットワークが軽い。そのため、自分と同じようにフットワークの軽い人間を好みます。
「格上から学びたい」と考える人にとっては、アプローチしやすい環境が整っているのです。
「1対多数」で目立つコツ
オンラインサロンで会うにしても、セミナーで会うにしても、会いたい人と1対1でゆっくり話せる状況はまれで、ほとんどは「1対多数」の状況になります。
多くのライバルがいるなかで、抜きん出て目立ち、その後も関係を築けるようになるにはどうすればよいか。2つの作戦をご紹介します。
ひとつは、前著『人生逃げ切り戦略』にも記した、「二次会三次会で本気を出す」という方法です。
登壇者にとって、講演会やセミナーで対する相手は、誰であっても「参加者のみなさま」のうちのひとり。その中のひとりに特別な思い入れなど抱きにくいものです。
しかし、「二次会」「三次会」で登壇者の横に座れば、お酒の力もあって打ち解けやすくなりますし、「みんなのため」でない「あなたのため」の個別性の高いアドバイスも聞きやすくなります。
私の感覚では、むしろ「一次会」である講演会やセミナーには参加せず、「二次会」「三次会」から参加するくらいの心構えで十分なくらいです。
もうひとつは、鬼のように多くの質問を用意し、登壇者にぶつけることです。
私自身、初対面の人に「りゅうけんさんに会ったら聞きたいことをメモにまとめてきました」と言われ、30個ほどの質問を立て続けにもらったことがあります。
後半は正直、「もう勘弁してくれよ……」と思いましたが、そこまで悪い気もしませんでした。それは、彼が本当に、私に会って話を聞きたかったのだということが十分に伝わってきたからです。事前に質問ひとつ考えず、ぼーっと参加している人に比べたら、かわいいものです。
「相手の目を見て明るく話す」なんていうコミュニケーション能力は二の次です。自分のことを考え、自分のために時間を使ってくれているのか。そこに人の心は動くのです。