この記事は2023年1月25日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=tippapatt/stock.adobe.com)

2023年1月25日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

日銀がYCC(イールド・カーブコントロール)維持を決めてから、米ドル/円の下値はサポートされているが、日銀人事を2月に控えて再びYCC撤廃シナリオを考えているプレイヤーも多いので、なかなか方向感が出せていない状況だ。

一方、FRBもマーケットとのギャップは大きい。FRBボードメンバーからは「ターミナルレート5%超、年内利下げに否定的」なのに対して、マーケットが織り込む「ターミナルレート5%届かず、年末にかけて利下げ」のシナリオにはギャップがある。

日銀とFRBで不透明要素が多いことが米ドル/円のボラティリティを高めている要因だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

目先は米国の経済指標に集中したい。とりわけ今週は明日26日(木)の米GDPと、明後日27日(金)のPCEデフレーターについては反応が良さそうだ。

特に米国のインフレ率を表すPCEデフレーターについては、2週間前に発表された米CPIがほぼ市場予想通りのインフレ鈍化具合だった分、事前予想から外れる場合は、飛距離の大きな値動きになるかもしれない。

米ドル/円は方向感に乏しいが、短期目線であればボラティリティ自体は十分あるので、上も下もストップを巻き込みながらそれなりには走ってはくれそうだ。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。