構造改革一巡で、「三井E&S」に

三井E&Sホールディングスは不採算事業の整理・撤退にめどをつけたのを受け、2018年以来の持ち株会社制にピリオドを打ち、「三井E&S」に改めた。祖業である造船をめぐっては艦艇事業を三菱重工業に売却し、商船事業も建造を資本提携先の常石造船に委ね、設計に特化するファブレス化に踏み切った。3年前に約1万3000人だった連結従業員数は現在約6000人と半減以下となった。

キョーリン製薬、昭和電線はホールディングスを外すだけでなく、「杏林製薬」、「SWCC」に一新した。キョーリンは創業100周年のタイミングをとらえ、グループ体制を刷新した。一方、昭和電線の新社名SWCCはグループ略称として長年使用していた。

子会社2社を吸収合併して「アップガレージグループ」に社名を変更したのは、中古カー用品販売・買い取りのクルーバー。店舗ブランドとして認知度の高い「アップガレージ」の名称を用い、グループイメージの統一を図った。

この4月の社名変更の顔ぶれをみると、「100年企業」が目立った。創業が1905(明治38)年と最も古い月島ホールディングス(月島機械)を筆頭に、ペガサス(1914年)、三井E&S(1917年)、杏林製薬(1923年)、竹田iP(1924年)が続いた。

◎2023年4月:上場企業の社名変更

新社名 旧社名
チェンジホールディングス チェンジ
杏林製薬 キョーリン製薬ホールディングス
SWCC 昭和電線ホールディングス
PEGASUS ペガサスミシン製造
月島ホールディングス 月島機械
ニデック 日本電産
santec Holdings santec
三井E&S 三井E&Sホールディングス
アップガレージグループ クルーバー
東京通信グループ 東京通信
竹田iPホールディングス 竹田印刷
RYODEN 菱電商事
ニシオホールディングス 西尾レントオール

文:M&A Online