この記事は2023年4月21日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年4月21日(金)の午前9時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
今年も第2四半期に突入した。そこで、ここまでのマーケットを整理してみたい。
2020年~2021年のマーケットの中心は米国株。2022年のマーケットの中心はなんといっても米ドル/円を中心とした為替だった。
そして、このコラムでも何度か取り上げたが、2023年の注目はコモディティとゴールドだと思っている。そのゴールドは今月も続伸。一時2048ドルの高値まで急騰している。基本、為替もこのトレンドに追随するものだと想定している。ゴールドの上昇に対して、通常はドル売り。
しかし、今年の為替市場では、欧州通貨がゴールドの上昇に反応しているぐらいで他通貨の反応はいまひとつ。結果、ゴールドに追随する法定通貨はスイスフランとなる。
スイスフランはゴールドの上昇に追随して値を上げている。年初来、対米ドルで最も値を上げている通貨もスイスフランだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週はユーロ/円が急騰したこともあり、対円であるスイスフラン/円も150円台を回復。ただユーロ/円が少々オーバーボート気味なため、スイスフラン/円に関しては週末の押し目をまったほうがいいかもしれない。
ユーロ/スイスフランの下落は変わらず。戦略としては米ドル/スイスフランの戻り売り、もしくはユーロ/円の押し目を待ちたい。
▽米ドル/スイスフランの日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。