”スペース”を有効利用

今、有休スペースの持ち主と貸し主をマッチングするサービスが熱い注目を浴びている。有休スペースというと、空事務所や空店舗を想像しがちだが、実際には銭湯や映画館、古民家、お寺、お化け屋敷等々、借りることが可能な”スペース”は様々だ。気になる賃料も場所や時間により様々だが、利用目的が限定されるが無料の物件もある。米西海岸を起点に広がった『シェアリングエコノミー』は、ソーシャルメディアの発達により可能になったモノ、お金、サービス等の交換・共有により成り立つ非所有型の経済活動を指す。


増える”シェア”プラットフォーム

リビタは10月22日、同社が企画・プロデュース・運営するシェアスペース「BUKATSUDO」をグランドオープンした。併せて「BUSHITSU」区画の一般募集を開始した。 同施設はみなとみらい線「みなとみらい」駅から徒歩3分に立地し、みなとみらい21地区(MM21)に位置するドッグヤードガーデンの一部をリノベーションしたもの。会員制の「ワークラウンジ」「BUSHITSU」、誰でも出入りが可能な「コーヒースタンド」、レンタルスペースの「シェアキッチン」「ミーティングルーム」「アトリエ」などで構成される。

10月14日、スペースマーケットが、サイバーエージェント・ベンチャーズとみずほキャピタルを割当先とした総額約1億円の第三者割当増資を実施した。今回の資金調達をもとに経営基盤の強化を図るとともに、サービスの本格展開に向けて採用を強化していくという。

スペースマーケットでは、現在800のスペースを取り扱っており、最近では東京・新宿のスタジオアルタ、東京都の猿島(同社曰く初の”島”物件とのこと)、帆船なども利用できるようになっている。現在、同社は積極的な営業で利用スペースの拡大を進めている。

このような形で、シェアプラットホームが増加する背景には、どのような事情があるのだろうか。街中にあるオフィスや店舗、ビル、商店街などを見渡すと、利用されていないスペースがある。利用されていないスペースであるにも関わらず、そこには家賃や光熱費、メンテナンス等といった様々なコストが発生している。

その一方で、自分の店を持ちたい、オフィスが欲しい、イベントをやりたいなど、場所を必要としている会社や個人が多くいる。しかし何らかの拠点を持つ事は、家賃が高く、工事や備品等の初期投資も必要になり、なかなか踏み出せないのが実情だった。短時間だけスペースを借りたいといっても、立地や物件の条件のニーズがなかなかマッチしなかったり、そもそもどこで希望するスペースを間借りすることができるのか分からなかったという背景がある。