ITの関連用語や話題のワードを整理しよう
上記の他にも、IT関連のビジネス用語は多く存在している。中でもIT化に結びつく技術やシステムは、適した経営戦略を立てるためにも理解しておくことが重要だ。
ここからは話題のワードも含めて、特に押さえたい関連用語を紹介しよう。
ITに代わって国際的に用いられる「ICT」
現在のIT化では、膨大なデータをやり取りする通信技術が多く活用されている。その影響で、IT化に代わって「ICT(Information and Communication Technology)」という用語を用いるケースが増えてきた。
国内では総務省もICTインフラの構築を重視しており、2017年7月には「質の高いICTインフラ」投資の指針が公表されている。
人に代わって簡単な仕事や分析をこなす「AI」
人工知能を意味する「AI(Artificial Intelligence)」も、現代のIT化には欠かせない技術だ。具体例としては、人による定義によって簡単な仕事をこなす「機械学習」や、膨大なデータからAI自身が判断する「ディープランニング」が挙げられる。
AIは製品に搭載する他、経営や消費トレンドなどの分析にも活用されている。
インターネットであらゆるものをつなぐ「IoT」
IoT(Internet of Things)は、あらゆるモノをインターネットに接続する仕組みである。主な目的としては、データの収集やリアルタイムでの共有、自動制御、遠隔操作などが挙げられる。
例えば、外出先からでも遠隔操作できる家電や、生産量を自動調整する工場設備をイメージすると分かりやすい。ホストコンピュータや端末デバイスとのネット接続で、他のデジタル技術(AIなど)と併用することもできるため、IoTの技術にはさまざまな可能性がある。
データとデジタル技術で新たな価値を生み出す「DX」
話題のビジネス用語としては、DX(デジタルトランスフォーメーション)も外せない。近年では政府が推進している影響で、さまざまな業界や企業がDX化を目指している。
<DXの定義>
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
(引用:経済産業省「デジタルガバナンス・コード2.0」)
ITとDXの違いは、施策を進める目的や視点にある。企業のIT戦略は主に「社内」で進められるが、DX戦略は顧客などを含めた「社会」が対象になる。簡単に言い換えると、DXは新しい企業価値やイノベーションを生み出すための戦略だ。