「映画」を趣味にする人は今後増えそうだ。定額のサブスクサービスが続々登場し、より気軽に自宅で映画を楽しめるようになったからである。ただし、1本観るとだいたい2時間以上の時間を割くことになる。経営者の場合は新たに映画を趣味にする価値があるだろうか。
この記事では経営者が映画鑑賞を趣味にする意義について解説していく。
目次
経営者は「知見」に貪欲であるべき
経営者たるもの、新たな知見を得ることに貪欲であるべきだ。企業経営を成功させるためには、自らが知っている知識や見識は多い方が当然いい。
「知見」というワードを辞書で引くと、「実際に見て知ること」「見聞して得た知識」とある。しかし忙しい経営者の場合、実際にさまざまなものを直接見るためにいろいろな場所に足を運ぶ時間が割けないケースも多い。
そこで映画が役立つ。知見を得るための行為になり得るからだ。
「映画から学ぶ」という発想
映画はストレス解消や時間つぶしのためのエンターテインメントという側面がある。しかし、「映画から学びを得る」という発想を持ち、その視点で作品を選ぶようにすれば、映画はエンタメとしてだけではなく、実用書や歴史書、人物伝的な価値を持つようになる。
経営者であればまず、「経営」や「投資」を学べる作品を選んで観るようにしたい。また「人生」を考えさせられる作品もおすすめだ。「人々は最終的に人生にどのような価値を見出していくのか」。その気づきから新たなビジネスのアイデアが思い浮かぶかもしれない。
映画から「経営」を学べる作品
まずは映画から「経営」を学べる作品から紹介していこう。
スティーブ・ジョブズ
Appleの創業者である故スティーブ・ジョブズ氏の伝記的映画は、2013年と2015年にそれぞれ公開されている。ジョシュア・マイケル・スターン監督の2013年公開の「JOBS」(邦題は「スティーブ・ジョブズ」)と、ダニー・ボイル監督の「STEVE JOBS」(邦題は同じく「スティーブ・ジョブズ」)だ。
ともに大きな成功を収めたジョブズ氏の素顔に迫る作品であり、映画を観なければ気づけない成功者の葛藤などが描かれている。
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
「THE FOUNDER」(邦題は「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」)は2016年公開の作品だ。マクドナルドの「創業者」と称されるレイ・クロック氏を取り上げた映画である。どのようにしてマクドナルドは世界的な企業へと成功を遂げたのか……。クロック氏の情熱や冷徹さは、多くの経営者にさまざまな思いを抱かせるはずだ。
アビエイター
レオナルド・ディカプリオ主演の「THE AVIATOR」(邦題は「アビエイター」)は、2004年公開の作品である。石油掘削機のビジネスを引き継いで大富豪となった人物の半生を描いている。実業家としてさまざまな野望を形にしていくものの、人生は波乱に満ちていく。